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作品名:ドラゴンエンブレム 作者:キョウスケ S

第4回   4
「ぅぅうう・・・。は!いてててて」
傷の痛みでレンは目が覚めた。
「ふむ、ようやく眼が覚めたか・・・。」
辰次郎がベッドの脇にいた。

「じっちゃん、ここは?おれは・・・・・?」
ベッドから背を起こし、辺りを見回した。
「お前の部屋じゃ。あの後、気を失っていたんじゃよ。」

「瀬那は!?、みんなは?」
レンは昨日の出来事をうっすらと思い出した。

「案ずるな。みんな無事じゃ。瀬那ちゃんは、自ら傷を負いながらも、お前のことをなによりも心配しておったぞ。」

安堵するレン
「そっか・・・・。よかった。瀬那は?」
「昨日はお前のそばでつきっきりで看病しとったが今朝早く、帰ったわい」
「おれの力不足してるから、瀬那に怪我させちまったな。・・・・・・ラム・スイーディ。アイツが俺のかあさんを・・・!!」
レンは悔しい思いを込め、包帯で巻かれた右手拳を強く握り締めた。

それに対し辰次郎はこう話した
「きゃつは、まだ生きておる。きっとまた、会う事になろうて・・・。じゃが、今は休め・・・。学校には連絡しておいた。」
レンはいてもたってもいられなくなり、辰次郎を真剣なまなざしで見つめこういった。
「じっちゃん、俺を鍛えてくれ! 強くなって、アイツ(ラム・スイーディ)を倒したい!!かあさんのかたきを取りたいんだ!!」
しかし、辰次郎はこう説得した。
「たわけ!復讐心だけで、強くなりたいと思うのであらば、お前も奴と何も変わらん!!
・・・ウロボロスを舐めるでないっ!。お前はまだ、「竜の印」の契約を済ませただけじゃ。確かに修行すれば強くはなれる。だが、まだ神竜がお前を認めた訳ではない。お前の精神の用い方も大事なのじゃ。
正しき心を持たねば神竜の力は発揮されない。それをよく考えるのじゃ」
レンは黙り込みしばらく考え込んだが辰次郎に質問した。
「なあ、じっちゃん。早乙女家の家系で俺みたいに「竜の印」を継承し、力が使えた先祖ってどれくらいいるんだ?」
「ほとんどおらん。わしが聞いた話では「竜の印」を契約しその力を発揮できた者は、初代と7代目しかいないということだそうじゃ。ウチの家系はワシのように「神通力」を使えるものが何人かいたがな。ほとんどの者は「神竜が受け入れなかった」ためにその力を授かれなかったんじゃ。だからウチの家系の者がだれでも「竜の印」を受けその力を使えたわけではないんじゃ」

「親父はどうだったんだ!?」
レンの質問に対し辰次郎の顔が曇る。
「・・・・・あいつは、ダメ男じゃ。早乙女家76代目当主になろうとしていたが、野心が強く、響子が亡くなってからぱったりと姿を見せなくなってしまった。あいつは家系を捨てたんじゃ・・・・。だから、レン、おまえにはそうなって欲しくないんじゃ・・・。」
レンは辰次郎の悲しそうな顔を見ると下を向き小さな声で謝罪した。
「ごめん、じっちゃん。変なこと聞いたりして・・・・。」

「うむ、良いわ。そのうちあいつのこともお前に話さなければならない日が来る。それはいずれ話そう。それよりも、今は身体を休めるんじゃ。修行ならそれからでも遅くはない。」
辰次郎は立ち上がってレンの部屋を出ようとした。

「おお、そうじゃ、忘れとった。烏丸山(からすまやま)は知っておるな。」

「ああ・・。」

「そこにはワシの旧知の友人がおってな。武術の達人じゃ。まずは彼のもとで修行すると良い。山ごもりになるがのぅ。・・・・ワシから連絡をいれておくわ。」

「ああ、わかったよ。身体良くなったらすぐに烏丸山にいくよ。」

「うむ、ではゆっくり休め・・・・・。」
そういうと辰次郎は戸を閉め、部屋を出ていった。

レンはベッドに横になり頭に両腕を組みながら昨日のことを思い出していた。
「・・・・ラム・スイーディ。俺は修行して強くなってアイツを倒す・・・・。瀬那やみんなを守るために・・・」
そんなことを考えているうちにレンは眠りについた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昼間
「はっ、また寝てたのか・・・・・。」
レンが起き上がり、ぼーっとしていると

コン、コン
戸を叩く音がした。
「レン、起きてる?お昼ごはんもってきたんだけど・・・・。」
姉の瑞樹だ。

「ああ、起きてるよ」
レンは返答した。
「入るわよ。」
瑞樹は戸を開け部屋に入ってきて、レンのベッドの近くのテーブルに昼食のトレイを置いた。
「食べられそう?」
「ああ、大丈夫。食欲はあるよ。」
「腕の怪我、大丈夫?。食べさせてあげようか?」
「いや、いいよ。」
レンは頬を赤らめながら、自分で箸と茶碗を持ち食事を取り始めた。

「あ〜あ、レンに『はい、レン、あ〜んしてぇ〜』って出来ると思ったのに・・・。」
「・・・・・。」
瑞樹の「甘えたさん」な言動に呆れかえる、レン。
「ねえさん、ガキんときの頃じゃないんだから、やめてくれよ・・・・」
「ぶぅ〜〜っ」
瑞樹は悪戯半分に頬を膨らませた。

レンにとっては今日の姉が作った料理は格別に感じた。
玄米に、なめこや万能ねぎが入った納豆汁、白菜ときゅうりの漬物に、ほうれん草のおひたし、ひじきと豆の煮物、銀たらの西京焼き。
(姉のつくる料理は日本食が中心でとても上手だ。もちろん、ハンバーグやパスタ、カレーなどもつくれるのだが、さすがにかあさんに教え込まれただけはある。
姉が料理を始めたのは小学3年生のころからだ。最初はめだま焼きや、野菜炒めなど簡単なものから教え込まれたが小学6年生のころには「りっぱな日本食」をつくれるまでになっていた。)
「おいしいよ、姉さん」
「そう?」
瑞樹はニコニコしながらレンの寝ているベッドの脇に頬づえをつきながらレンの食べっぷりを見ていた。

レンは、箸を止めた。真剣な表情になり、姉にこう尋ねた
「なあ、姉さんは父さんのことどう思ってる?」
瑞樹もやはり顔を曇らせた。
あまり聞きたくはなかったが、「姉の意見」はどうなのだろう、とレンは知りたかった。
瑞樹はしばらく下を向き、黙りこくっていたが、口を開いた。
「・・・・そうね、恨んではいないわ。」
「・・・・なんでだよ。」
「お父さんが家を出て行ったのはなにか理由があったからの様な気がするの。あんなに優しくてレンやあたしを可愛がってくれたお父さんが、私たちを「捨てた」ようには思えないの・・・。
なんだか、まだ、生きていて、どこかで見守ってくれているような気がするの。」

「そうか、姉さんはそう考えているんだな・・・・。」
レンにとって、「姉の優しい気持ちが切なく感じた」ような気がした。

「レンはどうなの?」
姉が質問を返す。

「おれは・・・・。」
レンは、答えに迷った。心の中では親父を恨んでいるのかどうか、わからなかった。
「わからない。たぶん、姉さんとおんなじ考えかも知れないし、そうでないかもしれない。
・・・・・・・よくわからないんだ。」
「そう・・・。」
瑞樹はそれ以上、何も尋ねようとはしなかった。
「しんみりした空気」がふたりをつつんでしまっていたのでレンは話題を変えた。
「姉さん、俺、身体良くなったら、烏丸山に修行に行って来るよ。あそこにじっちゃんの知り合いがいて
、武術の達人なんだってさ。」
瑞樹はうなづき
「うん、おじいちゃんから聞いてるよ。レン、がんばってね・・・。」
「ああ、強くなってくるさ!」
レンは右腕拳を上へ突き上げた。
「無理しちゃ、ダメよ。・・・・もう少しやすみなさい。」
クスッと瑞樹は微笑むとレンの食べたあとの食器をトレイに乗せ、立ち上がり部屋の入り口のところで振り向き、こういった。
「後で、瀬那ちゃん、来るかもねっ。いいなあ、弟にも恋人かあ。うらやましいな。」
レンは顔が真っ赤になり否定する。
「そんなんじゃ、ねえよっ」
「じゃあね。ごゆっくり・・・・。」
瑞樹は微笑みながら、部屋を出て行った。

「なんなんだよ。からかいやがって!!姉さんのやつ・・・・。」
しかし、レンはなぜか心臓がドキドキし顔が熱くなるのを感じていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

午後3時半頃

レンは階段を駆け上がる音にうっすらと目を覚ました。
「なんだよ・・」
その階段を駆け上がる騒がしい音はレンの部屋のドアの前で止まった。

コンコン

「レンお兄ちゃま、おきてますかー?」
美沙だ…。
(ウザイ…、どっか行ってくれ…。)
レンは布団を被り、早く下に降りて欲しいと願いながら、タヌキ寝入りをする。
「お兄ちゃま、入りますよー」

ガチャ

美沙は扉を開けて勝手に部屋に入ってきた。
(俺は「入っていい」とは、言ってね〜!!)
白いブラウスにピンクのフリルがついたスカートを身につけた10歳の少女はレンのベッドに近づく
とゆさゆさと布団の上からレンをゆする。
「お兄ちゃま、起きてー」
「…」
「ねぇ〜、お兄ちゃまってばー」
今度はレンのベッドによじ登ってきた。
「ねぇ、お兄ちゃまー」
美沙がレンにのしかかってきた。
タヌキ寝入りを決め込んでいたレンではあったが、流石にこのやかましさには我慢の限界である。
「だー!!、うるせーっ!!」
レンは被っていた布団ごと美沙を降っとばした。
美沙は掛け布団ごと床に転がり落ち、布団を掴んだまますっとんきょうな顔をして、レンを見つめた。
「なんだよ。」
「…お見舞いに来たの…。お兄ちゃま寂しいかと思って」
「いえ、さみしくありませんから…」
レンはわざと丁寧な言葉で口を尖がらせながら、ソッポを向いた。
「ほんとにぃ〜?」
美沙が詰め寄ってきた。
「ホントだっつーの!。むしろ、お前、ジャマ!!」
レンは「しっしっ」と手を振り、追い払う。それに対し、美沙はじっと見つめた。
目がうるんでる…。
レンは可哀想な気持ちになり、乱暴な言い方をしたことを詫びつつ、弁解した。
「あ、あのな、…兄ちゃん、具合悪いんだー。だから、おとなしく寝させてくれ。…な?」
レンは両手を合わせて頼み込んでみる。
しばらく、美沙は考えていた。黙ってこのままいうことを聞いて去ってくれればと願うが…。
「そおなの?じゃあ、美沙、看病してあげる〜。」
聞いちゃいねぇ…。
「じゃあ、ぱじゃまを脱ぎましょう!」
「だーっ!!、やめろっつーの!」
「えぇーい、脱げ〜っ!」
美沙は無理矢理、傷でうずく腕を触った。
「痛ってー!、やめろっつーの!」
やめろと言われてもやめるはずもなく、喰い付いてくる美沙。
「助けて〜!」
レンは情けない悲鳴をあげた。
そのときだった。何者かが、美沙を掴みレンから引き剥がした。
「こおらっ!病人をイジメちゃいけません!!」
瀬那だった。瀬那は美沙にヘッドロックを噛ますと、ぐりぐりとくるぶしで攻撃した。
「あだだだ…。痛いよぉ」
瀬那が攻撃をやめると美沙は振り向いて弁解した。
「あのね、お兄ちゃまが、お身体の具合がよくないから、美沙が看病してあげようかとおもったの!」
だが、美沙の暴れっぷりを見るなら、とても「看病」とは言い難い。
腕をさすりながら、迷惑そうなそぶりをするレン。
「ふーん、看病ねぇ。」
瀬那は眉毛を吊り上げて美沙を見下ろす。
「だからねっ!あのね!レンお兄・・・ふがっ?!」
瀬那はすかさず、美沙の口にホカホカのたい焼きを押し込んだ。
「…ふがっ、おいひぃ…」
「それ食べて、向こうに行ってなさい!」
瀬那が命令すると、美沙はたい焼きを口にくわえたまま下に降りて行った。

「サンキュー、瀬那…」

瀬那は美沙が開けっぱなしにしていった部屋の扉を閉めると、レンのベッドのわきに腰を降ろし、
ニタリと笑った。
「なんだよ?」

ビシィィィl!!

瀬那はレン背中を思いっきり叩いた。
「痛って〜〜〜!!、なにしやがるーー!?」
「なあに病人みたいに寝てんのよっ!!弱弱しいぞ!!」
「怪我人だっツーの!!」
「はあ? 毛蟹ぃ〜?」
(このやろ・・・・。)
「なんだよ、瀬那、茶化しにきたのかあ!?・・・・んっ?」
瀬那は、手に持っている紙袋からたい焼きを取り出し、レンに差し出した。
「食べる?、毛蟹さん?」
「ああ、サンキュー、ちょうど腹が減ったところだよ(だれが毛蟹だよ・・・)」
レンはたい焼きを渡されるとそれにかぶりついた。

「瀬那、聞いてくれ、オレは怪我が治ったら修行しに「烏丸山」に行こうと思うんだ。」
「烏丸山?」
「ああ、そこにじっちゃんの友人がいて、武術の達人なんだそうだ。じっちゃんが連絡しておくからそこに修行に行けってさ。・・・俺は強くなりたい。強くなって、みんなを守りたいんだ。そのためにはまずこの『竜の印』の力を上手く使えるようにならないと。」
それに対し瀬那は
「そうなんだ。レン君、変わったね。あんなに嫌がってたのに・・・」
「ま、まあな…。俺の自分勝手のせいで、みんなに迷惑掛けられないし、それに、「神竜の力」についてなんだか興味湧いてきたしな」
「へえー! さっすがレン君!!、男前〜っ、だーいすき!」
瀬那が抱き付いてきた。
「ば、馬鹿、抱き付くなよ!…あたたた…」
瀬那の柔らかい胸が自分の身体に当たっていてレンは赤面していたが、同時に両腕で、身体を締め付けられていたので苦痛が身体を駆け巡った。
「あ、ゴメンゴメン、痛かった?」
「すげー、痛かった…」
「じゃあ、もっと痛くしようかな〜」
「やめれー!!」
「うっそぴょーん!!
「おまえなあっ」
「なあに?、毛蟹く〜ん?」
「なーーーーーーっ!!」
こんな、やり取りをしている内にすっかり、外は夕日が沈みかけていた。
「瀬那、俺がいない間、もしウロボロスが襲ってきたら、オレのじっちゃんに助けを求めるといい。
あんなじじいでも強いほうだから少しは頼りになるかもよ。」
それに対し瀬那は
「そうね、おじいちゃんのほうがレンより頼りになりそうだしね・・・。」
とからかった。
「なんだとぉ」
「冗談、冗談。でもレン、気をつけて行って来てね・・・・。あたしのことは心配しなくてもいいから」

「ああ、分かったよ。早く済ませて戻るよ。」
「じゃあ、あたしそろそろ行くね・・・。」
「あ,ちょっと待ってくれ。」
「なに?」
レンはかばんから昨日の朝、播磨美花という少女と接触したときに彼女に渡しそびれた「生徒手帳」を瀬那に見せた。
「昨日の朝、学校に来るとき、セントマリア女学院の女の子とぶつかちまって、その当たっちまった子が落としたものなんだ。そのとき渡せなくてさ、わりいんだけど、俺はしばらく修行で届ける暇がないから、瀬那、その持ち主に届けてくれないか?」
瀬那は
「ふうん、セントマリアね・・・・。レン君ナンパ男だね。その子引っ掛けたの?」

「おまえ、人の話ちゃんときけよ・・・(怒)」
「はいはいー、わかったわ持ち主に返せばいいのね!りょーかい、りょーかい!」
と答えた。
「わりいな。たのむわ。」

その後、レンはだいぶ動けるようになったので、玄関まで彼女を見送った。
瑞樹と美沙も一緒に見送る。
瑞樹は「良かったら、夕飯一緒にどうかなって思ったんだけど・・・。」
と食事に誘ったが
瀬那は「ありがとう。でも、もう帰らなきゃ、また今度にでも瑞樹姉さんの手料理楽しみにしてるよ。じゃあ、またね!」と言い、帰っていった。

「あーあ、ライバル視されてるのかなあ。」
瑞樹がため息混じりにレンにわざと聞こえるようにつぶやいた。
「なんだよ、姉さん・・・。」
「べっつに〜、さあ、夕飯にしましょ。美沙ちゃん食べていくでしょ?」」
「は〜い」
瑞樹と美沙はリビングに入っていった。
レンは、決意を新たにこれからの修行に励もうと自分を奮い立たせるのであった。


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一方、そのころ、とある高級マンションの一室。

夕日を眺めながら、赤い深紅のワイングラスを片手にラム・スイーディは窓を見つめていた。
レンとの昨日の戦いを思い出していた。
「あの、ガキやるじゃない・・・・。面白くなってきたわ・・・・。」

テーブルの上には水晶玉が置いてあり、それが怪しい妖気を放ちながら声を発していた。
「竜の印を持つ者か・・・・・。失敗は許されんぞ・・・・。奴を確実にしとめよ・・・。」
「わかってるわよ。今度こそ奴を地獄へおくってやるわ・・・・ふふふ・・・」
ラムは不敵な笑みを浮かべた。

部屋の入り口のところにはラムを介抱した少女が立っていた。
「ママ、怪我してるのにカッコつけちゃって・・・・。変なの。」
「うっさいわね。ミィミ。今、気持ちいいんだからさ、ほっといてちょうだい!」
ミィミは不敵な微笑みを浮かべながらこう言った。
「ママ、あたしも・・・・。あたしも、ママに傷を付けたレンって人に会って見たい・・・・」
ラムはグラスのワインを一気に飲み干して、ミィミのほうを向いた。
「はあ? 興味あるのミィミ?」
「・・・・うん。」
「やめときなさい、死ぬわよ。あんたはフツーに学校へ行きなさい。もう、16なんだから・・・・っていいこと考えたわ!!」
ミィミはウサギのぬいぐるみを抱いたまま首を左右にかしげた。
ラムはひらめいたとばかりに手を打ち
「ミィミ、あんた、レンの学校に行きなさい。奴の弱点を探るのよ!!」
ラムはレンの日常生活から、彼の「弱点」を探せると思いついたのであった。
「うん、わかった・・・。」
彼女は機械的な返事をした。
「くれぐれも、「仲良しさん」なんかになるんじゃないわよっ。あいつは敵なんだからねっ!」
「うん、わかった・・・・。」
「奴に勘ぐられないようにするのよ」
「うん、わかった・・・・。」
「奴の弱点を探り出すのよっ!」
「うん、わかった・・・・。」
「ついでに、奴の友好関係も探っておきなさい・・・・」
「うん、わかった・・・・。」
「・・・・今日は、パスタでも食べる?」
「うん、分かった・・・・。」
「・・・・・聞いてんのかしら、この子・・・・。」
「うん、わかった・・・・。」

ラムはレンを倒すための秘策として、良い方法を思いついたものだと
秘かにほくそ笑むのであった・・・。


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