SOGとは、調査・観察チーム「スターディ・アンド・オブザベーション・グループ」というマスコミ向けの名前が付いていたが、その実は、特殊任務を帯びたチームであった。旅団LRRPまでは、SOGを構成するのは5名から13名であったが、師団LRPになってからは、3名から5名となる。 バリーが所属する新しいチームは、中部指揮・管制本部(CCC)の直轄となった。 CCCが担当する作戦地域は南ベトナム、ラオス、カンボジア。LRPではカンボジア国境付近での偵察が主な任務だったが、これは徹底したDMZ(非武装地帯)越境作戦を意味している。
補給部で、新しい武器が支給された。 ハイスタンダードH-D。サプレッサー(消音器)装備のピストル。 ルガー10/22ソニックサプレッサー。ルガー10/22狙撃銃の改造型モデルで、バレルを長身のサプレッサー(消音器)で一体化させている。 いずれも、隠密行動を示唆している武器である。
補給部からテントに戻ったバリーの元に、一通の手紙が届いていた。 差出人は、ジョージ・スピラーン。 中には一枚の写真と、一行だけ書かれた手紙が入っていた。 「お前は、戦死したと言ってある」 写真には、純白のウェディングドレスを身に纏ったアンジェリアが写っている。彼女は輝くような美しい笑みを浮かべていた。 「それでいい」 バリーはその写真を財布の中に入れると、手紙を破り捨てた。彼には、もう背負うものが無くなったのだ。この頃から、バリーの瞳は冷徹な光を放ち始めた。
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