アキにアタシの過去を話して以来、アキに対するアタシの考え方が少し変わっていった。
あの日、アタシの話を聞いてアキは泣いてくれた。
アタシの話に耳を傾けてくれた。
だから…今まで以上に親しみを感じるようになった。
あの日、アキがアタシに最後に言った言葉…。
『間違ってはいない…、でも、1人じゃないって事をもっと分かった方がいいんじゃねーか。』
だからもう1人で夜の街を徘徊する事もない。
なぜって?
アキと2人で新しい何かを見つけようとしているから…。
アキは相変わらず風俗譲として働いている。
でも、もうアキがなぜ風俗嬢なのかはどうでもいい。
アキという“人間”が、アタシに“楽しみ”以上のものを今までもこれからも与えてくれる気がするから…。
アキ…ありがとう。
「何1人でニヤニヤしてるんだ?」
隣りの運転席からアキが怪訝そうな顔をしながら話しかけてきた。
夜の高速道路を西へ西へと走って行く。
今日は2月13日。
明日はアタシの18回目の誕生日。
アキは“アタシの誕生日前夜祭”と称して、ドライブに連れてってくれている。
「ううん、何でもない。なんとなく嬉しかっただけ。」
「そうか…。」
もう、何時間走り続けているのだろうか…。
軽自動車の小さな影にトラック・高速バスの大きな影がスピードを落とさず重なり、抜き去ってゆく。
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