Warning: Unknown: Unable to allocate memory for pool. in Unknown on line 0 Warning: session_start(): Cannot send session cache limiter - headers already sent in /var/www/htmlreviews/author/12272/12099/86.htm on line 4 500万とメンソールと17歳のアタシ
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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ 作者:北村 裕志

第86回   86
アキにアタシの過去を話して以来、アキに対するアタシの考え方が少し変わっていった。


あの日、アタシの話を聞いてアキは泣いてくれた。


アタシの話に耳を傾けてくれた。


だから…今まで以上に親しみを感じるようになった。


あの日、アキがアタシに最後に言った言葉…。



『間違ってはいない…、でも、1人じゃないって事をもっと分かった方がいいんじゃねーか。』



だからもう1人で夜の街を徘徊する事もない。


なぜって?


アキと2人で新しい何かを見つけようとしているから…。


アキは相変わらず風俗譲として働いている。


でも、もうアキがなぜ風俗嬢なのかはどうでもいい。


アキという“人間”が、アタシに“楽しみ”以上のものを今までもこれからも与えてくれる気がするから…。


アキ…ありがとう。






「何1人でニヤニヤしてるんだ?」


隣りの運転席からアキが怪訝そうな顔をしながら話しかけてきた。


夜の高速道路を西へ西へと走って行く。


今日は2月13日。


明日はアタシの18回目の誕生日。


アキは“アタシの誕生日前夜祭”と称して、ドライブに連れてってくれている。


「ううん、何でもない。なんとなく嬉しかっただけ。」


「そうか…。」


もう、何時間走り続けているのだろうか…。


軽自動車の小さな影にトラック・高速バスの大きな影がスピードを落とさず重なり、抜き去ってゆく。


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