(マリ…。)
「マリのお父さんの……、工場が潰れて…、笑いに来たの。」
「マリ…、違うよ!違うよ!」
「ユウ…、ユウのお父さんが…、工場を潰したのよ…。」
「違う!ちょっと待って。ユウのお父さんも必死に何とかしようとしたの。ホントなの!」
「ユウのお父さんが…、マリのお父さんを殺したのよ…。」
(…え?)
マリから出た衝撃的な言葉はアタシにはっきり聞こえた。
「殺した…?殺したって…。マリ、もしかして…、マリのお父さん…。」
「今日の朝……、起きてこなかったよ…。」
アタシは淡々と話すマリが怖くて仕方なかった。
もうマリはこの世のものではない…。
背筋が一瞬冷たく感じる…。
けれど…、けれど…。
「マリ、ちょっと聞いて!ユウのお父さんはマリのお父さんにお金を貸す為に、必死で頼み込んで500万を作ったの。確かに2回目はお金を貸さなかったけど、貸せなかったの。ユウのお父さん、すごく責任感じてたんだよ。ホントだよ!助けたいって思っていたよ。ユウやミキだって、すごくすごくマリのこと心配したんだから…。」
「心配だけされても、もう…、お父さんも……、工場も……、戻らないんだよ…。」
「…。」
「ユウ、あなたがマリの幸せを壊したんだ!!」
この時のマリの鬼のような形相はこの先いつまでも忘れる事はない。
アタシはただ、その場に立ちすくむ事しか出来なかった…。
|
|