「社長、少しお話があるのですが、よろしいでしょうか。」
昼下がりの社長室。
「どうしたの?専務。」
「実は…、以前お借りした500万は本当にありがとうございました。おかげで助かりました。」
「それは良かった。」
「それでですね、実は…、ユウとミキの友達のお父さんが、500万で何とかなる予定だったのですが…、その…、またちょっと問題があったようでして…、社長、大変申し訳ありませんが、あと500万だけ貸して頂けないでしょうか…。」
「あなたね、お人よしもいい加減にしなさいよ。500万がどれだけの大金か分かってるの!」
「分かってます、分かってます。ただ、助けてあげたいんです!なんとか…。」
「…専務、実はね、この前ミキちゃんから電話があったの。」
「ミキから?」
「ミキちゃんなんて言ったと思う?」
「…。」
「『叔母さん、ミキの友達のお父さんがお金に困っていて、お父さんに相談してるの。それでお父さん、助けなきゃって思って、お金を貸そうとしているの。ミキの友達や友達のお父さんを助けてくれるのはすごく嬉しいんだけど、きっとお父さん、無理してると思うの。だから、叔母さん、お父さんがお金を借りに来ても貸さないで欲しいの。』と。」
「…。」
「『ミキは、お父さんが困ってるのを見たくないの。』とも言っていたわ。専務、ミキちゃんがこれだけあなたの事を心配してくれているのをあなたは無視してもいいの?」
「…ミキ。」
「専務、あなたの気持ちは分からなくはない。でもね、あなたには、ユウちゃんやミキちゃんがいるじゃない。ユウちゃんやミキちゃんを大切にしなさい。でないと、叔母である私が許しませんよ!」
|
|