『はい。』
この声は、マリだ。
「やっほー、マリ。ユウだよ。」
『ユウ?どうしたの、突然?』
「え、日曜日だから…、そ、その…、た、たまには遊ぼうかなって思って…。」
どうやらアタシは嘘をつくのが下手らしい。
改めて自覚した…。
『ごめん、来てもらって悪いんだけど、もうすぐ出かけるんだ。』
「そ、そう。そうだよね…、突然来るのがわる…。」
インターホン越しにマリと会話をしていたアタシは、何気なく玄関から見える部屋を覗き込んだ。
高橋が男と向かい合って座っているのが見える。
その男はユウの位置からはあまりはっきり見えないのだが、誰だがすぐに想像できた。
(お父さん…。)
高橋は父親に向かって何度も頭を下げている。
そして、少し泣いている?ようにも見える。
(よく分かんないけど、お金を返す感じには見えな…。)
アタシがじっと部屋を覗き込んでいると突然玄関の扉が開いた。
アタシはその驚きでその場に座り込んでしまった。
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