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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ 作者:北村 裕志

第43回   43
いつもなら、弱々しく、か細い声で話すトオルが今日はしっかりと話している。


「僕は、子供の頃からずっとユウちゃんを追いかけてきた。そんなユウちゃんは、何があっても頼りない僕をずっと支えて来てくれた。僕にとってユウちゃんは、憧れの存在だった。今までもこれからもずっと一緒にいたいと思ってきた。」


「ふーん、それはどうも。」


何かおかしいと思っていても、どうしてもトオルには愛想なく接してしまう。


「けれど、この前会った時、僕の性格がユウちゃんに迷惑をかけて、ユウちゃんを大切に出来てない事が分かった。」


「…。」


「本当に僕はユウちゃんを大切にしていきかった。」


「ふーん。」


「ユウちゃん、僕と…別れて下さい…。」


アタシの、ミックスジュースを飲もうとするしぐさが一瞬止まる。


「え!?」


はっきりと聞こえなかった。


いや、はっきり聞こえたが、無意識にその言葉を遮ったと言った方が正確かもしれない。


「僕と別れてください。」


今まで考えた事がなかった。


トオルから別れを告げられるなんて事、考えもしなかった。


どれだけアタシが冷たくしても、トオルは絶対アタシから離れない自信があった。


幼なじみとして、ずっとトオルを見てきたアタシは、アタシがいないとトオルは生きていけないと思っていた。


それが…。


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