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500万とメンソールと17歳のアタシ
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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ
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作者:北村 裕志
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第32回
32
誰もいないアタシだけがいる公園。
(やっぱりアキの事は分からない。でも…、もっと、もっと、アタシを楽しませてくれそう。そして、もっと、アタシ自身が変われそう…。さて、アタシも帰ろうかな。)
アタシはカバンを左肘にかけ、アキが見えなくなった事を確認すると、アキが歩き出した方向と逆方向に歩き出した。
ちょうど同じタイミングで、アタシの携帯が鳴る。
携帯の画面に出る発信者の名前を見て、アタシは一息いれるとそのまま電話に出た。
「もしもし、なんか用?」
「いや…、用ってほどの事はないんだけど…。最近会ってないから元気かなぁって思って…。」
「元気だよ。」
電話をかけてきた主はアタシの彼氏であるトオルだった。
「言いたい事はそれだけか?」
「いや、そうじゃないんだけど…。」
「もう、相変わらず頼りないな。なんか用があるならはっきり言いなよ!」
「実は…、ちょっと話があって…、その…会いたいんだけど、いつがいいかな、と思って…。」
彼氏であるトオルとはもう10年以上の付き合いである。
幼なじみでずっと一緒に遊んでいた。
アタシに辛い事があっても、なんとなくいつも隣にトオルはいた。
そんなトオルから会いたいなんて言ってくるなんて珍しい事だった。
「ユウはいつでもいいよ。あんたに合わせるよ。」
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