「風俗嬢よ。」
「風俗嬢!?」
アタシは、予想しなかった答えにただただ驚いた。
「アキはとっても不幸な子でね。幼い頃に両親と別れて、さらに18の時に何かあったみたい。」
「何かって?」
「それが、いつ聞いても教えてくれないのよ。どうやら、その頃に風俗嬢になったみたい。お金が必要だったのかもしれないわね。」
そこまで話すと真梨子はポケットから自分のタバコを手に取り、すっと1本口に咥えると、自分でライターで火をつけた。
「そのタバコ……、アキが吸っているのと同じ…。」
「そうよ、よく気付いたわね。アキの事が気になる?」
真梨子はわざといたずらっぽくアタシに尋ねてくる。
「…、まだ会ってから、日は浅いけど…、何だかアキと話していると、楽しいと言うか… はじめは何を言っているのか訳分かんねー女ってしか思ってなかったんだけど…。」
「アキは本当は、優しい子だからね。」
「アキと初めて出会ってからの事を、学校のクラスメートの子に話していたの。そうしたら、そのクラスメートの子がユウが楽しそうだって言うの。しかも、嫉妬までして、ユウをとられると思ったらしくて…、ユウ自身も正直よく分からないんだけど、楽しいんだよね。」
さすがに、アキに嫉妬して男に襲われたとまでは言えなかった。
「いいじゃないの。きっと、アキもユウちゃんに出会えて嬉しいと思っているはずよ。」
「そうかなぁ。」
アタシは真梨子のスナックを出た。
アキについて、知らなかった事がいくつか分かった。
どうやら、普段は風俗嬢をしているらしい。
(そんなにお金に困っているのだろうか…。それにしても、この街には何件風俗店があるのだろうか…。アキが18の時、一体何があったのだろうか…。)
アタシはますます、アキという人物に興味を抱いた。
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