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500万とメンソールと17歳のアタシ
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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ
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作者:北村 裕志
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第19回
19
「どうして…、なぜ…、サユリはあの場所にいたんだ?」
「…、ユウを見つけたくて……、部活終ったらそのまま、街を歩いていた。」
「アタシなんかと一緒にいようとするから…、サユリにはもっとたくさんいい友達がいるじゃないか。」
「…、どんなに友達がいたって…、ユウはユウだし…。サユリには本当に心を開ける友達なんて、1人しかいない…。アタシには…、ユウしか親友がいないんだよ…。」
サユリの言葉に、アタシは何も言い返せなかった。
(友達らしい事何もした事ないのに、親友って言ってくれるなんて…。)
サユリの一言一言がアタシの心に強く突き刺さる。
「…。さっき、アキに会いたいって言っていたよな。何故会いたかったんだ?」
「…、ずっと、ユウにアキさんの話聞いていて……、ユウがとっても嬉しそうに話していて……。あぁ、ユウが楽しそうだって、サユリまで嬉しくなっちゃったんだけど……、けど……、サユリは、ずっとユウと一緒にいたくて、アキさんよりずっと前からユウの近くにいるのに……、一度だってサユリの前では微笑んでくれなかった……。サユリはユウの事好きだから……、アキさんにユウの事取られるって思ってしまって……、ユウを楽しませるアキって人に会ってみたい気持ちと、ユウをサユリから取らないでって思う気持ちと……、こうゆうの、嫉妬って言うんだろうね。うまく言えないけど……、ユウがいなくなるって思ってしまったの……。けど結果的にこんな事になって……、ユウに嫌われたかもしれない……。」
「そんなことないよ!…うまく言えないけど…、ありがとう…。」
サユリがアタシの事をこれほど、大切に思ってくれているなんて知らなかった。
気付いてやれなかった。
サユリ…、アタシだって本当は、サユリの事、好きだよ…。
大好きだよ。
でも、普段からうまく言えないから…。
アタシが、サユリの気持ちを大切にしなかったから、サユリは酷い目に遭ってしまった。
全てアタシのせいだ…。
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