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500万とメンソールと17歳のアタシ
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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ
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作者:北村 裕志
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第16回
16
それから、何日かは学校に行った。
理由はアキの事をサユリに聞いてもらうためである。
アキとそれほど会っている訳ではない。
しかし、初めて会った印象がどこかアタシの心に残っていて、自分が楽しい故に学校へ行き、サユリに話す日々がしばらく続いた。
ある日、学校でサユリと会ってから、アタシはまた1人、夕方の街を彷徨っていた。
今日は特にアキと会う約束はしていない。
アキと話すのは不思議と楽しさがこみ上げてくるのだが、それでも、全面的にアキを信頼と言うか、いつも会いたいという気持ちにまではなれない。
もともと、少し前までは1人だった訳だし…。
この日は、最近アキの事で頭がいっぱいになっていたから、たまには1人で彷徨うのもいいかも、と感じていた。
(暇だし、ゲーセンで遊ぶか。)
アタシは1人、ゲームセンターでコインゲームに励んでいた。
もう何時間、1人でゲームセンターで遊んでいただろうか…。
(飽きてきたし、買い物でも行くか。)
アタシはゲームセンターを出て、大通りから1つ奥の道へ進む。
辺りはすっかり夜の街に変貌している。
1本外れただけで一気に人の気配がなくなる。
アタシは、特に気にせず、何も考えず歩いていた。
やがて…、アタシの目に複数の黒い塊が飛び込んでくる。
男数人が固まっている。
どうやら、ナンパをしているようだ。
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