Warning: Unknown: Unable to allocate memory for pool. in Unknown on line 0 Warning: session_start(): Cannot send session cache limiter - headers already sent in /var/www/htmlreviews/author/12272/12099/123.htm on line 4 500万とメンソールと17歳のアタシ
20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ 作者:北村 裕志

第123回   123
静代と真梨子は、ただ、黙って…、自分を責めて…、でも…感謝しながら…、一歩一歩足取りを確認するかのようにゆっくりと歩き続けた。


やがて、山の頂上付近に何かが見えてきた。


光に反射して輝いている。


何か…、何だか、そびえ立つ物…。


(あれは…、もしかして…。)


山の頂上に寂しく輝いている物…。


アタシ達はその物の前に立つと、静代は軽く一礼し、アタシ達に話しかけてきた。






「私の主人は…、ここで眠っています…。」


「ご主人様が?」


真梨子が答える。


その瞬間、アタシに浮かんでいた気になる事がはっきりした。


あの屋敷には、人の気配が無かった…。


「はい…。実は…、今、屋敷には私1人で住んでおります。ただ1人…、広い広い屋敷に1人、私だけ…。とても寂しいです…。屋敷が広い事よりも、誰もいない事がとても寂しく、そして本当に辛い…。こんな狭いお墓の中では、3人も眠っていると言うのに…。」


「えっ?」


アタシは驚きの言葉を思わず発した。


(3人…。)


アタシは、とっさにお墓に右側を覗く。


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 17333