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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ 作者:北村 裕志

第122回   122
頭を下げながらの真梨子からの言葉に静代はただただ涙を流し続けた。


そして…、静代は涙で震えた声で真梨子に小さく尋ねた。


「…あの…、アキさんは…。」


「アキは…、行方不明です…。」


真梨子に変わってアタシが静代に答えた。


「行方…、不明…。」


「夜の港に身を投げ出して…、それっきり…。生きているか分からないけど…。ユウはアキが生きていると信じています!だから、アキの思いを叶えてあげたいんです!」


「…。」






再び、沈黙が訪れる。


静代は涙が止まらない。


真梨子も俯いたまま何も言わない。


2人とも、自分を責めているのだろう。


アキに対しての自分がした仕打ち…。もう取り戻せない時間…。


あの時、もっとアキを包み込んであげれたら…、そんな思いが2人にはあるのだろう…。


やがて…、涙を拭いた静代から意外な言葉が出てきた。


「原田さん…、ユウさん…。ちょっと……外へ出ませんか?」






米倉家の大きな屋敷から、静代を先頭にアタシと真梨子は続いて屋敷の裏手にある小高い山を登る。


その間、誰も口を発しない。


実は、アタシの中である気になる事が1つ浮かんでいた。


それは…。


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