(米倉雄一郎…。アキの彼氏…。)
しばらく、沈黙が訪れる。
先に沈黙を破ったのは、静代だった。
「どうぞ…、粗茶でございますが…、お口に合うかどうか…。」
「ありがとうございます。」
「ところで…、こちらのお嬢さんは…。」
静代から突然話を向けられたアタシは思わず動揺してしまった。
「ご、ごめんなさい。ユ、ユウは…。」
「この子は、ユウちゃんと言いまして、アキのただ一人の親友です。」
動揺するアタシの変わりに真梨子が答えた。
「そうですか…。遠い所、わざわざありがとうございます…。」
「はぁ…。」
アタシ、ホント情けない…。
「実は…、本日は、アキと雄一郎さんの事で、伺ったのですが…。」
真梨子が静代に向かって話し出した。
「実は…、お恥ずかしい話なのですが…、私は若い頃離婚致しまして…、娘のアキを置いて蒸発しておりました。」
一瞬、静代の顔がかすかに反応したのが分かったが、真梨子は構わず話を続けた。
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