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作品名:500万とメンソールと17歳のアタシ 作者:北村 裕志

第109回   109
『お母さんへ…。』


「ねぇ、真梨子さん!アキが真梨子さんに手紙を残してあるよ。」


「え!?」


真梨子は信じられないといった表情でアタシから手紙を受け取る。


そして、封を開けると、手紙が1枚出てきた。


真梨子は黙ったまま手紙を読んでいたが、やがて手紙を持つ手が震え、目に涙を浮かべ始めた。


「真梨子さん、どうしたの?」


「アキ…。あの子…。」


真梨子はアタシに手紙を渡すと、そのまま倒れ泣き始めた。


手紙を広げて読んでみる。






『お母さんへ…。


実は、私には18の時に産んだ子供がいます。


男の子です。


私に似てる?かは分かりませんが、ユウキと名づけました。


名づけたと言っても私が勝手に決めた名前なので、今は先方が決めた名前を名乗っていると思いますが…。


多分元気に育っているならば、ユウキもこの春から立派に小学生になるはずです。


私は6年間、風俗嬢として働いてまいりました。


これも全てユウキの為…。


お母さん、お願いがあります。


私が今まで貯めてきたお金を、ユウキに渡してくれないでしょうか?


お金は、中野という男に預けてあります。


090−※※※※-※※※※に連絡してください。


ユウキの母親として、何も出来なかった私ですが……せめて…せめて…最後だけは…。


わがままで勝手なお願いだと分かっています。


けれど……私にはお母さんにしかお願いする人がいません。


娘の最後のお願いをどうぞ叶えて下さい。


宜しくお願いします。 アキ。』






(アキ…。)


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