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作品名:死んだらどうなるの? 作者:mikari

第9回   Part9
朝まで、間があった。ほとんどの魂は、眠っている。わたしの目は気持ちよく開いて、今見た不思議な夢について考えていた。夢の出だしはこうだった。

昔、神は人間を娯楽として作られた。後に、人間が作り出す将棋やチェスの駒のように動かして遊ぶ目的で。けれども、持ち上げたり逆さまにしたりして人間を観察するうちに、自力で動く玩具に変身させてみたくなった。ただ動くだけではつまらないので、男神、女神のように、性別を分け、複雑で精巧な玩具に造りかえて命を吹き込まれた。ところが、素晴らしい出来栄えを喜ばれ、玩具にしてしまうのが惜しくなって生活の場を地上に用意して愛を学ばせて神の子達と変わりなく可愛がる事にした。けれども、愛しく思われるあまり、人間に死が訪れて神様のおわす天国に戻るようにした。
天国の層が、淡い美しい色合いに包まれ、大自然が広がり、豊潤な味わいに満ちているのは、神が人間を祝福されプレゼントして下さった癒しの空間だから。
神が唯一人間に求めるものは、神への敬愛と人間同士の友愛。

さて、人間が、自己を確立し、段々賢くなるようにお作りになられた人間が多少の罪を犯す事は目論見どおりなのだ。人は誠実な愛を貫こうとしても、弱さや誘惑から逃れがたいのだった。
自動ポルノ、売春、レイプ、セクハラ、痴漢、盗撮、不倫、等にはけじめをつけてストップしよう。人間の罪を、神は寛大な慈悲の心で許して下さるけれど、犯した罪が帳消しになるわけではない。神から離れて誤った自己主張を繰り返した分、精神的、肉体的な苦しい修行が死んだら待っているのだ。
今、大切な事は、自分が持っている愛の質を意識して向上させる事。ひょっとしたら、この世にいる今現在、もうすでにレッテルを付けられているかもしれない。悔いが残らないように。人の振り見て我が振りなおせ。

わたしが見た夢は、嘘か誠か?
種が芽をだして、葉になって、花を咲かせるような朝の奇跡を見つめた。今日も修行が始まる。


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