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作品名:死んだらどうなるの? 作者:mikari

第21回   Part21
修行に、言葉が加わった。言葉は言霊と言って神様が宿っている。
言葉の修行の目的は、ギャル語、略語、流行語等から離れて美しい言葉で丁寧に話し、自分の言葉に霊力が宿るよう、般若心経等のお経を繰り返し唱え、バランスよく言葉に対する意識と霊感を高めていく。般若心経と限定して書いた理由はわたしが日本人だから。お経には魂の心に澄み渡って霊力を高めていく働きがある。お経を読む事は陰徳を積む事で、浄化に繋がるのだった。

愛のある美しい言葉を書いて、書いたものを口に出して読むことも良い。でも、わたしの場合、愛に関係する言葉を探す事に一生懸命になって、修行に集中出来ないから、お経を読む。
考えてみれば、生前、わたしは自分の気持ちを伝える事に気を多くとられていて、人の話をちゃんと聞いていなかった。言い過ぎも失言もあった。語尾に〜じゃんと付け、和製英語で言葉を飾り、ドぎついマスコミ用語を連発した。まさか、言葉に神様が宿っているとは思いもよらず。造語や間違いだらけの話し方をして罪を重ねていたんだ。言葉は、神様のもので、地上にいる間、人間は言葉を貸して頂いていた。だから、綺麗な言葉遣いが、上品ぶっていて気取っていると思うのは間違いだし、悪口や卑猥な言葉や罵詈雑言等は堕落した魂が放つ低級な言葉だと今は知っていて、食べ物や食べ物に関する物には必ず「お」を付けて話す事は必須である。と言うのも、お肉、お魚、お箸、お椀など。名称の前に「お」を付けることの意味は、名称を丁寧に指している事で 神様を敬っていることになるから。
ちゃんとした日本語は心のサプリメントなんだよね。わたしが生きている時に知っていたら、神様にもっと感謝する高尚な人間になれたチャンスがあったなぁ。

わたしは、少しずつ確実に修行の範囲を広げて柿色の魂目指して進んでいた。


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