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作品名:『伝説の剣』Dragon Sword Saga 外伝 作者:かがみ透

第2回   第一章『戦士の炎』〜 2 〜
 数日経っても、ケインは、まだレオンと一緒であった。
 その晩も、宿屋で、二人は寝る支度をしていた。
「里親って、案外見付からねえもんだな。お前の村の人は、よっぽど親切だったんだな。みんな、お前や、お前のかあさんによくしてくれたんだろ? 」
「うん。ぼくがまだ小さかった頃だから覚えてないけど、かあさんが旅の途中で具合が悪くなって、たまたま通りかかったあの村で、しばらくお世話になっていたんだって。
 その時、看病してくれたターミアと、ずっと仲良くしてて、かあさんが病気で亡くなった時に、ぼくの母親代わりになってくれたんだ。ターミアは、まだ若くて、結婚もしていなかったから、どちらかというと、年の離れた姉さんのようだったけど、ぼくのことを本当の息子みたいにかわいがってくれた。
 近所に住むダニエルおじさんには、ぼくと同じくらいの男の子がいて、よく一緒に遊んでくれてた。
 ……そんな暮らしが、またできるとは思ってないけど……引き取ってくれるところを探すのが、こんなに大変だとは思わなかったよ」
 ベッドのシーツを整えながら、ケインは言った。
 その姿をじっと見詰めているうちに、レオンは、居たたまれないような、何とも言えない気持ちになっていった。
「お前、……小姓でもいいのか? 」
 ケインは、何気なく振り返って、彼を見た。
「……いいよ。働かなくちゃいけないんだったら、働くよ」
 レオンは、自分の中に沸き起こってきた、何か遣る瀬ない思いにまかせて、ケインをキッと鋭い目付きで睨んだ。
「働かされて、いいようにこき使われてでも、生きていこうってのは立派だけどな、世の中、綺麗なことばかりじゃないんだぞ? 遠慮して居心地悪かったり、苛められるかも知れねえ。だが、その方がまだマシだと思えるくらい辛いこともある。
 ……年端も行かない、お前くらいの子供が、表向きは小姓として、実は、汚ねえじじいの色子だってことだってあるんだ! それなら、お前みたいなかわいいカオしてりゃあ、すぐにでも食いついてくるんだからな! 」
 ケインが、子供らしくない醒めた瞳で、レオンを見た。
「先を急ぐんだったら、もう一緒に探してくれなくてもいいよ。ぼくひとりで平気だから」
 その言葉に触発されたレオンは、ケインの胸元に掴みかかった。
「生意気言うな! だいたい、お前はひとりでいい子ぶってて、ガキのくせして、かわいげないんだよ! 本当にそれでいいのか!? もらわれて、その家で、一生、そいつらの顔色伺って、暮らしていって、……それでいいってのか!? お前は、それで、本当に満足なのか!? 俺には、そうは思えない! 」
「はなしてよ、レオン……! 何を……! 」
 彼は、乱暴にケインを突き放した。床に転がったケインは、苦しそうに咳き込みながら、片方の目だけ開いて彼を睨んだ。
「本当のことを言えよ! お前は、まだガキだ! ガキなんだから、大人に遠慮せず、俺にも遠慮せず、言ってみろ! 思ってることを言ってみろよ! 本当に、一生小姓でもいいと思ってるのか!? 」
 炎のような眼だった! 高い所から注がれるその鋭い瞳は、幼いケインには、そう思えた。
 やさしかったはずのこの男が、なぜいきなり自分に、こんなにも辛く当たるのだろうか……!? 
「立て! 野盗に向かっていった時のお前は、そんなんじゃなかったはずだ! お前は逃げなかった! あの時、お前は、本当に、隣の村に、助けを呼びに行くつもりだったんだろう!? なぜ、自分だけで逃げなかったんだ!? 俺を連れて、なぜあの村へ戻った!? 」
 少年の瞳が、今までの愛くるしさを無くしていき、まるで、その時の野盗でも見ているかのような、恐怖と
憎悪を、交えていった。
「ぼくは……、ぼくは……! 」
 ケインは、食い入るように、レオンの眼を見返した。
「……ぼくは、……かあさんの仇(かたき)を取るんだ! ……親切だった村の人たちを殺したあいつらを、いつかきっと……いつかきっと、ぼくが倒してやる! それまでは、どんなことをしてでも……たとえ、小姓でだって、生きてかなくちゃならないんだ! 」
 キッと見据えるその青い瞳に魅きつけられらかのように、レオンは、すぐには口を開けなかった。
 それこそが、ケインに求めていた応えだったのだ。
「やつらが憎いか!? やつらを、自分の手でやっつけたいか!? 」
 なおも挑発するように、ケインを見る。
「あたりまえだ! 」
 ケインは立ち上がって、レオンに負けずに見返す。
 しばらくにらみ合いが続いた後、ケインの意志の強さを認めたレオンは、ふっと、満足そうに微笑んだ。
「よく言った! それでこそ『男』だ! 」
 ケインの方は、まだ睨むように、彼を見ている。
「だが、どうやって、奴等を倒すつもりだ? お前よりも大きく、力だってある奴等だぞ。あてはあるのか?」
 ケインの瞳には、困惑の色が浮かび、一気に揺らぎ出した。
「……そ、それは……」
 口の中で、もごもごいいながら、レオンから目を反らす。
 レオンは、ふっと笑った。
「俺が戦い方を教えてやろう。やつらを倒せるほどの力がついたら、その時は、みんなの仇を討ちに行け! 」
 ケインの瞳が大きく見開き、レオンを穴の開くほど見つめた。
「なんだあ? 俺じゃイヤか? 」
 もう、既に、いつもの彼のおどけた口調に戻っていた。
「う、ううん! ……ありがとう、レオン! ぼく、がんばるよ! レオンみたいに強くなって、絶対やつらをやっつけてやるんだ! 」
 キラキラと瞳を輝かせている彼は、今までの少年のようでいて、少し違って、レオンには映った。
(いい眼だ……! 既に、戦士の眼をしている! )
 レオンは、もう一度、満足そうに彼を見た。
「よーし、お前のことは弟だと思って、これからビシビシ鍛えてやるからな! 覚悟しとけよ! 」
 レオンが笑顔で言う。
「アニキっていうより、とーさんくらいのトシじゃないか」
 ケインの方も、もとの少年のような、からかうような瞳を、レオンに向ける。
「またおめえは生意気な口を利く! 」
 レオンの腕がケインの首に巻き付き、二人は、じゃれ合った。

 翌日から、村の外れの森の中で、ケインの特訓は始まった。
「まず、始めに、受け身を身に着けろ。ダメージの少ない転び方を教えてやる。攻撃することは、今はまだ考えなくていい。上手く転がることを覚えるんだ」
 レオンは、弧を描くように左右に横転する練習をさせた。
 慣れて来ると、どんな体勢からでも、そのように転べるような訓練に変わった。
 身体の筋肉を鍛え、基本的な体力作りはもちろんのこと、川へ行けば流れに逆らって歩き、山の間にある岩場では、大きな岩々を飛び越えたりと、自然の地形、性質を生かした訓練も多い。
 少年は、常に彼の言うことに忠実だった。
 中には、時々、ケインには何の意味があるのかわからないこともさせられるが、黙って従っていた。
 そして、かなり早い時点で、彼は、武道の基本的な組み手も少年に教え始めていた。
「立て! 休むな! 」
 疲労が頂点に達し、レオンとの組み手の最中に思うように足が動かず、倒れた時も、彼の厳しい声に従い、
歯を食いしばって立ち上がる。
 子供を育てたことのないであろうレオンの体当たりのような接し方は、母親だけに育てられたケインには経験のないことだったが、それでも、口答えや、弱音を吐くことはなかった。
(強くなれ、ケイン! お前なら、出来るはずだ! )
 そんな期待をかけながら、レオンはひたすらケインを鍛えることに専念していた。
 まだ未発達な少年の身体には、少々過酷な試練であったかも知れなかったが、そうした訓練の後は、砕けた口調で語りかけ、おいしく、栄養のあるものを食べさせる。
 そんな時、ケインは、もし、兄や父親がいたら、こんな感じなのだろうか、と密かに想像しては嬉しく思い、レオンの方も、ケインのことは単なる弟子とは違った思いで見ていた。

 数ヶ月に及ぶ特訓の後、この日、初めてケインは、剣を持つことを許された。
「これを、お前にやるよ」
 レオンがケインに渡したのは、短めの長剣――ロング・ソードだった。
「鍛冶屋に頼んどいたんだよ。子供用に、少し小さめに作ってくれって。だけど、見た目ほど軽くはないから、この剣振ってるだけで、かなり鍛えられるはずだぜ」
 ケインは、鞘から剣を引き抜く。
 日の光を受けて、剣は、白く輝いて返す。
 彼は、その光を、眩しそうに見ていた。
「あの……、これ、本当に、ぼくがもらっちゃってもいいの? 」
 レオンは笑いながら、ケインの背を叩いた。
「当ったり前じゃないか! お前、野盗をぶちのめすんだろ? せめて、剣くらいは持ってないと、やつらの武器には対抗出来ないだろが? だからってな、あいつらとやり合うには、まだ早いんだからな」
「……ありがとう、レオン……! 」
 剣を鞘に収め、しっかりと握り締めて、ケインはレオンを見上げた。
 彼は、少し照れたように、大きな手で、少年の頭をくしゃくしゃっと撫でた。
 その後、レオンは、夜寝る前にも、剣を振っているケインの姿を頻繁に目にした。

「よし、大分よくなってきたぞ! 」
 ケインが剣の稽古にも慣れてきた頃、レオンのケインにかける声も、厳しく叱りつけているものとは徐々に変化し、時々感心するようなものも混じってきていた。
「ガキにしちゃあ、よくやるじゃないか、って程度にはなってきたな。まだまだ大人には及ばねえけどな」
 はあはあ息を切らして天を仰いでいる少年の横に、腰を下ろし、レオンは木の筒の中の水を飲み、それをケインに放った。
 ケインも水をがぶがぶ飲むと、また仰向けに寝転んだ。二人が出会った頃に比べると、仕草が荒っぽく、男っぽくなってきている。それまでの、父親不在の生活とは、一変しているのが見て取れた。
 空は青く、ほとんど雲がない。さわやかな空気と、強過ぎない風が心地よい。
 ふと、レオンが隣を見ると、ケインはいつの間にか寝息を立てていた。
 その様子に、ふっと微笑んだレオンも仰向けになり、空を眺めていた。

 どのくらいの時間が経っただろうか。
 目を覚ましたレオンは、がばっと起き上がる。
 青かった空の彼方は紫色に変わっており、辺りは、もう夕方になりかけていた。
「いっけね。眠っちまったみてえだな。……おい、ケイン、いつまで寝てる……」
 言いながら隣を見ると、眠りこけていたはずの少年の姿はどこにもなかった。
「なんだ、あいつ。宿にでも帰ったかな」
 レオンは、ゆっくりと身を起こすと、ぶらぶらと山を下っていった。
「おーい、ケイン、帰るなら帰るで、一言くらい――」
 宿の部屋の扉を開けてみたが、誰も見当たらない。
「……? どこ行ったんだ? 」
 彼は、首を傾げながら、部屋を後にした。
(まさか、特訓が嫌になって逃げ出した……? だが、一番辛い時は、もう乗り切っている。逃げ出すんなら、もっと前に逃げてるだろうし、……それに、ヤツは、そんな根性のないヤツではなかったはず……)
 そんなことを考えながら町を何気なく歩いていると、どうも町民たちの様子がいつもと違い、皆、何かを口々に、慌ただしく通りを行き来していることに気が付いた。
「『赤いオオカミ族』が、隣の村を襲っているらしいぞ! 」
(何!? )
 彼は、町民のひとりを捕まえた。
「おい、今『赤いオオカミ族』と言ったな!? どこだ! やつらは、今どこにいる!? 」
「隣の村だよ! こっちにまで被害が及ばないように、今のうちにみんな避難した方がいい! あんたも早く帰って戸締まりするんだな! 」
 町民は、レオンの手を振り解くと、急いで走って行った。
(……ケイン、まさか……! )
 彼は、村の外に駆け出して行きかけ、はっとしたように立ち止まった。
 そして、またもや、右往左往している町民のひとりを、捕まえた。
「おい、隣の町へは、どう行くんだ!? 」
「あんた、何言ってんだ!? 今、隣町は、賊の放った火矢で、辺り一面火の海だって言うぜ。やめとけよ、
死にに行くようなもんだ! 」
 町民も必死の表情で答えた。
「いいから、教えてくれ! 」
 行き方を聞いた彼は、一旦宿屋に戻り、ウマを隣町目がけて走らせた。
(早まるなよ、ケイン! お前じゃ、まだ奴等には……! )
 馬上で、焦る気持ちを抑えながら、レオンは必死にウマを駆り立てた。

「お前、悪運強いな」
 その後、火の海になっていた、既に野盗たちの去った村で、傷を負って倒れているケインを見つけ出し、レオンは、宿に連れ戻っていた。
「まったく、この程度で済んだからよかったっぜ」
 レオンは、宿屋の主人から借りた薬箱から、化膿止めの塗り薬を取り出し、ケインの身体に塗り付ける。
 声を漏らすまいと、ケインが痛みを堪えている。
「こんなの、魔道士に治療の呪文でも唱えてもらえりゃあ、一発で治っちまうんだが、俺は魔道士ってヤツが、どうも好かなくてな。それに、少しは痛い思いをしないと、懲(こ)りないからな。自分の実力もわからないで相手に挑むと、どんなことになるか、お前もわかっただろ? 」
「だけど、……ちょっとは、斬り付けられたんだ。ひとりも倒せなかった、わけじゃない……」
 薬がしみて、うっと顔をしかめたケインは、喘ぐように言葉を吐き出した。
「なんて生意気なヤツだ! 」
 レオンは笑い声を上げると、少し真面目な顔になった。
「やるんだったら絶対に勝つことだな。奴等に言葉は通じない。力が一番だと思ってる奴等に、敗北を味わわせるには、奴等が絶対だと思っている『力』で、打ち負かすしかないんだ。奴等が間違っていて、お前が正しいと思うのなら、『力』で勝て」
 レオンは、応急処置を終えると、完全に真剣な表情で見下ろした。それをケインは、痛みを堪えながら、薄く眼を開いて見つめている。

「感情に任せて向かっていっても、そんなのは勇気でも正義でもなんでもない。ただの感情のコントロールが出来ない人間であって、戦士とは言えない。戦いは、もっとシビアなもんだ」

「野盗は、自分たちより強い者には向かっていかない。ちょっと剣を交えれば、すぐにお互いの実力はわかる。それだけ奴等は実戦を重ねている。だが、根性が曲がってる故に、明らかに、自分たちより弱い者に対してだけ、殺戮を繰り返す。弱者をいたぶっているに過ぎないのに、自分たちが強いと勘違いしている馬鹿な連中だが、それは、裏を返せば、奴等は、同じような眼に遭うことを、最も恐れているということだ。
追いつめられ、恐怖のどん底に突き落とされ、嬲り殺されることを、最も恐れているという証拠だ。
 それが怖くて、自ら災いをもたらす側に立っている。実は、ただの小心者なんだ。
 本当の強者とは、力があるだけではなれない。自分の力を人に見せしめることなく、無力なものを守り、時には、自分以上の敵とも戦い、勝つことの出来る者こそが、本物の強者だと、俺は思う! 
 時と場合と必要に応じて、決してやり過ぎることなく、力の加減ができるものなのだ! 」

「野盗には、情けは無い。奴等は、情けこそ大敵だと思っているが、実は、そうじゃない。あんな奴等ですら、憐れんでやることは必要だ。いくら奴等のような悪人に対しても、最初から殺すことを目的に攻撃するのでは、やっていることは同じだ。
自分の力を誇示しているだけの、実は弱いヤツにしか過ぎない。
 自分より強い者が、この世にいた――やつらには、それをわからせ、少々痛い目を見せて、懲りさせればいいだけだ。
 ヒトがヒトの命を奪っていいなどとは、ヒトの決めることではないのだ。
 いいか、どんなヤツにも、情けだけは、かけることを覚えておくんだ! 剣が強いだけでは、だめなのだ。
 真の勇者というものは、いくら正しいことをしていても、ヒトとして間違ったことはしてはならないのだ! 正義とは、ヒトとしての尊い誇りと、秩序からくるものなのだ! 」

 それまで積もり積もってきた想いを一気に吹き出させたように、熱く、捲(まく)し立ててしまってから、我に返ったレオンは、一呼吸おいて、ケインを見た。
 苦しそうに喘いでいる少年に、彼の声が届いているものかどうか――。
「お前なら、俺の言っていることは、いずれわかるだろう」
 実の息子に向けるような、レオンは父親のようなおおらかな瞳を、ケインに注いだ。
 ケインは、その暖かい瞳に包まれながら、眠りの奥底へと、引き摺られていった。

 ケインの怪我も癒え、元通りレオンとの剣を交えた特訓も再開して、数ヶ月ほど経った頃だった。
 この日の特訓を終え、夕方になって山から町へと下っている途中、二人は、ただならぬざわめきが、町の方からしてくることに気付いた。
「はーっはっはっはっ! 食料を、どんどん持ってこい! 」
 見晴らしのいい丘の上から、二人が町を見下ろすと、見覚えのある大柄な男たちが、町民を突き飛ばし、ある一カ所へと追い込んでいた。
 よく見ると、男たちは、腰の辺りに、赤い布の切れ端を、くくりつけている。
(『赤いオオカミ族』! )
 レオンは、隣のケインに視線を移す。ケインは、表情にこそ出さなかったが、その大きな群青色の瞳には、明らかに怒りの炎が燃えていた! 
 彼は今、この間の二の舞を踏むまいと、強く自分を制御しつつ、どうすることもできない悔しさを感じている――そんな風に、レオンには受け取れた。
「やつら、小さな村しか襲わないって、聞いてたのに……」
 呻くように、その言葉は、ケインの唇から漏れた。
「おそらく、いくつもの村を制圧して、いい気になった奴等は、今度は、少し大きな町にも、目を付けたんだろう」
 レオンの静かな声を聞いて、ますます怒りが込み上げてきたように、ケインの拳は、わなわなと震えていった。
 子供ながらに、必死に自分を抑えようとしている彼を見ているうちに、レオンの心は決まった。
「行くぞ、ケイン! 」
 はっとして、ケインはレオンを振り向く。
「……い、いいの? ぼくが行っても? 」
 レオンが、にやっと笑う。
「ついてこい! 今日は、実地訓練だ! 」
 言うと同時にレオンが、ひらりとウマに飛び乗った。
 ケインを引き上げて、自分の前に跨がらせ、ウマを勢いよく駆り立てていった! 


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