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作品名:アマトの宇宙(そら) 作者:サヴァイ

第15回   両親の死

 バラムの素晴らしい夕焼けが、海の彼方に沈み、辺り一面夕闇に包まれている。
 灯明で明るく照らされている村の集会所には、村人が、男も女も子どもも押しかけて、集会所の周りを囲み沈黙していた──
 アマトの悲痛な泣き叫ぶ声が闇の奥深く、星の瞬く天空にも届きそうなほどに響き渡っていく……
 まさか、こんな形で対面するとは思いもせず、心躍らし、バラムの村へと駆けてきたのに……占い婆の所で男たちが見せた表情の意味が、今、分った。
 集会所に安置されていた三人の遺体──アマトの父と母、そして漁師は、村人の手で、すでに死者の装束を身につけ、二度と帰らぬ人となっていた。
 集会所に飛び込んできたアマトに知らされた現実……
 「父さーん、──母さーん──嘘だー! 死んでないよね!──」
 遺体に取りすがり,アマトは振り絞るように呼びかける……信じたくない──どうして、どうして……起き上がって、僕に微笑んでよ──
 遺体は応えない……ビクッとも動かない……アマトにも分っていた……両親の死が……でも絶対受け入れられない、信じたくない!──
 ──父さん、母さん──
 どんな叫びも通じないのを悟ったアマトは、それからはただただ泣いた……

 「アマト……可哀想に……」パシカも辛くて母親の胸にしがみ付き涙を流した。
 このすがたを見守るバラムの女達は、耐えられず涙を流し、男達も口をぐっと結び、嗚咽を堪えていた。
 パシカを見つけた男衆のなかの一人が、一行より一足早く村に知らせに走った。村人は、パシカが見つかったことを喜んだのも束の間で、パシカを助けた少年の両親が、今朝、浜に打ち上げられた夫婦の子であることを知って驚き、もうすぐ到着するであろう その少年の嘆き悲しむのを想像し、重い気持ちで一行を待ち受けていたのである。
 ケーシー博士は、遺体に取りすがって、泣き崩れているアマトに、何も言うことが出来ず、村長の横にいて、見守るしかなかった──何という一日になってしまったことか! 


 ケーシー博士一行がジープで村に着いた時は、パシカが誘拐されて大騒動の最中だった。調査の対象となった娘が誘拐されたことを知り、まさか、こんな島の小さな村まで妨害の手が伸びるとは──と、愕然としたところへ、さらに、マタイから脱出させた友人夫婦の死まで待ち受けていたのだ……
 村長の説明によると、夜中に島でもまれに見る、突風が吹き荒れたという。
 ──よりによってそんな時に遭遇してしまったとは!…… 偶然とはいえ、自分の手で友人を殺してしまったようなものだ──
 「すまない……」友人夫婦の遺体を前に無念さに涙を流した。
 遺体は三人だけだった。確か息子が一緒の筈だ……ケーシー博士は村長に頼んで、海岸一帯を探してもらったが見つからなかった。
 ──少年の小さな体は浜にまで辿り着けなかったのか……
 集会所の外では、村の女衆が外からのお客のためにとご馳走が用意されていたが、村人も保健局の客も黙って食事を済ましていた。パシカはどうなったかと心配する村人……悲しみに沈むケーシー博士──賑やかく歓迎するはずだった宴は、囀るのを封印された鳥のようにひっそりとしたものになってしまった……
 ダセはケーシー博士を気に掛けながら、一方でパシカの事もあり、頭を抱えていた。
村ではパシカの飼い犬、クロの回復を待って、ようやく昼過ぎにクロに付いて、パシカの捜索に向かった。
 ダセは捜索の一行を見送った後、ケーシー博士の側に来た。
 「博士……パシカはどうして誘拐されたんですか……今日の調査と何か関係あるのですか?」ずっと疑問に思ってた事だ。
 「……ええ……たぶん……」博士はちょとためらったが「もしかして、彼等の手によるのかもしれません……」
 「彼等の手?……何ですか、それは」
 「ご存知のように、この南太平洋の島々に、パシカと同じように失明で産まれるケースが相次ぎました……時期が似通っていました。国連はこの現象を異常と見て、調査することにしたのですが行く先々で妨害の目に遭いましてね……」そこで一旦黙ると、博士は眉をしかめた「今回のように誘拐されたり、お金で黙らせたり、脅したりされました……まあ、今では大体、彼等の正体は掴めていますがね」
 「……と言うと……」
 「この異常は状況がよく似ていました。鉱脈が掘られていた近くの川の下流の子であった事や、その鉱脈を掘っていたのがマタイの化学工場であったことです」
 「やっぱり……」ダセは思い当たったように頷いた。
 昔、マタイの化学工場の者と名乗る男がこの村にやって来て、こちらに望む鉱脈があるから掘らして欲しいと申し入れがあった。その場所というのがパシカの家の前を流れる小川の上流だった。それはドゥルパの洞窟があるところでもあった。そしてある時、突然、辞めるからと退去した……そうそう、ちょうどパシカが産まれた頃だった。
 「彼等の発掘したのは鉄鉱石の様です。その時に使われた何かが人体に影響したのは確かなのですが、まだ、はっきりしません。マタイに調査団を派遣しようとしてもクラノス首長が許可しないのです」博士はそう言うと目に怒りを込め「彼は、何かを企んでいます!」とそこにクラノスでもいるかのように前方を睨みつけた。
 ──ラファン! 君は何かを知ってるのか! 連行されて何をやらされていたんだ!…
 横たわる友の遺体に呼びかけた……無念だ──待っていてくれ、きっと彼の企みを暴いてやるからな──


 集会所の夜が明けた──目に涙の筋を付けてアマトは両親の遺体の傍らで眠っている。パシカの母、タネがその身体に上掛けをかけてやっていた。
 保健局一行と村人数人、そしてパシカとタネは身の安全のため、集会所でアマトと共に一夜を過ごした。
 ケーシー博士はぐっすりと眠る事など出来なかった。悲しみと辛さ、クラノスへの怒りでどうしようもない感情が交互に沸き立って、なかなか寝付けず、明け方に少し、うとうとしただけである。
 ──朝か……
 うっすらと東の空が白んでいる……鳥の声が聞こえる……のどかだ……昨日の事が嘘であってくれれば、素晴らしい南国の朝焼けを迎えられたに違いないのに……
 博士は臥せって眠り続けるアマトを見つめた。
 ──どんな夢を見ている事だろう……アマト……君は、今日もっと辛い思いをする事になるだろう……
 その事が博士の気持ちを尚、重くさせていた。

 昨夜、アマトに声を掛けることも出来ず、博士とダセは翌日の打ち合わせをしなければならなかったのだ。日中にパシカの検査をして、そして夕方……葬儀を行う。
 死者の弔いは、山に面した村の外れの、回りを木々に囲まれた広場で行われる。そこは村人のみ許された神聖な儀式の場であり、村人は葬儀の時以外は決して立ち入らない。
 ダセは村の長老達と相談した。
 ──村人ではないが、バラムへ! と思いを馳せた死者の魂をおろそかにしてはいけない……絶望と悲しみにさまよえるかれらの魂に安らぎを──
 こうしてラファン博士達の死は村人の死と認められ、弔いの儀式の準備が村人の手によって進められる事になったのだ。
 アマトは集会所のざわめきで目を覚ました……村長のダセを囲み、村の男達が、顔を寄せ合い何やら話し合っているし、ケーシー博士達は隅の方で器材を出し、パシカの検診の準備をしている……「僕……眠ってしまったんだ……」そう思うと同時に身体が現実に引き戻されハッと隣を見た。
 遺体の置いてあった所は何も無く、木の床がむきだしになっていた。
 ──居ない!
 昨夜、泣いてすがり付いていた両親の遺体が見当たらないのだ。
 アマトの様子に気が付いたケーシー博士が隣にやって来てアマトの目をじっと見つめてきた。博士の目は充血して、瞼がいくらか腫れている……この人も、悲しいんだ──

 「アマト……お父さんとお母さん、それに漁師さんの遺体は、外の安置所に移されたんだよ……」
 「……??」
 「君には分るよね……人が亡くなったらどうしたらよいかが……」一語一語、言葉を選びながらケーシー博士はゆっくり言った。ケーシー博士の言いたい事──ゆっくりした口調に導かれるように……アマトは博士の視線を見つめ返し、「……うん……」と頷いていた。
 「お父さん、お母さん、漁師さんは、いま、そこで身体を綺麗にしてもらっている……バラムの村の人達が自分達の仲間として弔ってくれるそうだ……バラムの村だけでなくマライの島人は、亡くなった人の魂は星に還ると言い伝えられている……」
 アマトは小さく頷いた──それはマタイも一緒だ……
 「今日、夕方、葬儀が行われる……」博士はアマトの肩にそっと手を置いた「辛いだろうが今のままでは三人とも魂が彷徨ったままなんだよ……祖先の人々が待つ所へ還らしてあげなければね……」
 アマトはケーシー博士の目をまともに見ていられず、真下の床に目を落とした……分る……分るよ!……でも……姿を見られるのも最後になるんだ!
 そう思うと鼻がツーンとし、目が熱くなった……アマトは涙が出そうになるのを、ぐっと我慢した。
 「儀式まで、まだ間があるからゆっくりしていていいよ……庭で食事も用意されてるから食べてくるといい……私達はここでパシカの検査をしているから……」
 そう言ってケーシー博士は元の場所へ戻って行った。

 打ち合わせの終わった村の男達が居なくなり、集会所はアマトと国連の保健局一行、それにパシカと母親のタネだけになった。アマトはただぼんやりと見ていた。パシカは目に光を当てられ白衣の医師がレンズのような物で目を覗き込んでいる。医師は検診を続けながらパシカやタネに何やら声を掛けているしケーシー博士もタネに何か聞いている。アマトはその近くに居ながら、自分との間に仕切りがあるような孤独感に襲われた……父さん、母さん……僕、独りぼっちになっちゃった……ここには知り合いが誰もいないんだ──
 タネが持って来てくれた食物もそのまま残して、アマトは隅で動かないでいた。途中一度、寂しさに耐えられず安置所に行ったが、木々で光を遮られ薄暗いような小屋の中で数人の人が黙って何やらしているのを見て、軽い恐怖を覚え、入る勇気が無く戻ってきてしまった……
 そして、夕方……陽が落ち始めた。
 先頭は、たいまつを掲げた村長のダセ、そして屈強な村人に担がれて、板台の上に置かれた三人の遺体──鳥の羽で出来た髪飾りを頭に被り、特別に織り込まれた衣服を纏い、顔、手、足に鳥の精霊を現す模様が塗りこまれている──遺体のすぐ後ろにその親族、ただ一人の身内のアマトが付いた。タネとパシカが、そしてケーシー博士がアマトを支えるように付き添った。村人の殆どがこの独りぼっちの少年の葬儀に加わり、行列は葬儀の場に着いた。
 中央にはすでに火葬の薪が高く積まれていた。それを囲むように人の輪が出来始めた。
 「アマト……」タネが囁いた「顔を見るのもこれが最後ですよ……お別れによく見ておこうね──」そう言うタネの声はもう泣いて震えていた。
 遺体を担いでいた男達はアマトの前にそっと降ろすとその場に膝まついた。
 静寂が訪れた……視線がアマトに集まる──

 アマトは何も考えられなくなっていた。言われるままに進み出て、台の上に横たわっている両親を見つめた。装飾に縁取られた二人を見た一瞬はまるで違う人のように感じた。でも……じっと、見つめているとその装飾の下に隠された素顔の両親が浮かび上がってきた。
 ──父さん! 母さん!
 ぐっと、一気に、悲しみという塊が喉元を押し上げてきた。
 「ワァーー……」気が違ったかと思うほどアマトの叫びがその場をつんざく──
 パシカもたまらず大声で泣き声をあげタネにしがみ付く……
 二人の泣き声と村人のすすり泣きが暫く続いた……
 村長のダセは何という嫌な役をやらねばならなかっただろう──彼は一村人として何時までも泣いている訳にはいかなかったのだ。まるで刑を執行する役人のような気持ちだった。
 ダセは天を見上げた……第一の星が現れた、やらねば──
 ダセは松明を高く掲げ、中央に向かった。それに合わせて遺体を担いで来た男達が立ち上がった。ケーシー博士とタネがアマトに寄り添い、遺体から離れさせた……男達に再び担がれて三人の遺体が中央へと向かっていく……アマトは涙で滲んだ目で見送るしかなかった。
 薪で盛り上がっている中央の高台に敷かれた板に三人の遺体が安置された……ダセは担ぎ手の男達が去ると、松明を高く掲げ、薪の周りをゆっくりと回り始めた。
あれが天空に、今、ここに飛び立つ魂あり、と知らせる儀式か……ケーシー博士はダセを見ていて昔、ラファンが言っていた言葉を思い出していた。
 『ケーシー、マタイとマライはこの辺の島々とは違った独特の死生観を持っていてね。使者の魂は星に還るという言い伝えが濃く残っているんだよ。どこからこういう信仰が発生したのか非常に興味深いじゃないか──いつか、調べたいと思っているんだ』
よし、二人で調べようか、と半分冗談で笑いあっていた頃が、悲しく思い出された。
 ──ラファン……私一人でやらなければならなくなったな……

 ダセが元の位置に戻った。そして松明をおもいっきり高く掲げた。するとどこからかトントントントントン……と太鼓の音がし始めた。それが合図だったのか、輪の一角から太鼓のリズムに合わせて足を踏み鳴らしながら踊り手達が現れた。
 火葬の舞が始まる。
 地上のあらゆる精霊の象徴として踊り手1人人一人が違う動物を象ったお面を被り、手、足には鳥の羽を付けている。太鼓の音に合わせ、手足を動かし、体をくねらせる。 木々を打ち鳴らす音、空洞の丸太を叩く音なども加わり時に激しく怒りを現し、また、哀調を帯びた音を奏で、踊り手たちを誘う……薪の周りを回りながら、音と踊りの醸し出す、幻想的な世界が繰り広げられていく……この世の悲しみ、怒り、憎しみを精霊に乗り移らせることですべて清められた死者の魂は、肉体と別れる時が来た──
 太鼓の音が止んだ。
 精霊の踊り手たちが大地に大きくひれ伏し、そのまま動かない。
 その中をダセがアマトのほうに向かって歩き始めた。タネがアマトの手を取り、輪の内側に進ませた。
 ダセはアマトの前に立つと、泣き濡れて眼を腫れさせているアマトの顔を見つめた。
 ──可哀想に……
 あまりにも痛々しかった。それでも松明をこの子に渡さねばならない。
 ダセはアマトの手を取るとその手に松明をしっかりと握らせた。
 アマトは松明を見つめた。アマトには松明の意味が分っていた。
 『──アマト……亡くなった人の魂の旅立ちに点火するのは一番近い身内がするのよ……』母さんの言葉が甦る。親戚の弔いでアマトの問いに、そう教えてくれた母さん ──僕がしなければいけないんだよね……でも……嫌だ!……母さん! 僕出来ない
 アマトは立ったまま動こうとしない……
 タネが隣に付き、耳元で囁く……「アマト、辛いのは分るわ……でも、お父さんと、お母さんをいつまでもこのままにしていては苦しませるだけなのよ……さあ、精霊のいる時に天空に飛び立たしてあげないと……」タネはそう言うとアマトの背に手を添え、そっと促した。
 タネに押され、アマトは一歩……また一歩と遺体が眠っている薪へと足を進め始めた。ダセが先に立ち、誘導して行く。ダセに付いて行くアマト──
 やがてダセが点火口にアマトを立たせた。
 高く積まれた薪の一番下に燃え易い木っ端と枯葉が敷き詰めてある。
 アマトは身体が震えた。息も震え、松明も震えている。
 「……さあ」ダセが言った「勇気を出して……」
 ダセが震えるアマトの腕にそっと手を添え支えてくれた。 ──父さん!……母さん!……さようなら──

 アマトは松明を点火口に差し込んだ……
 枯葉が勢いよく燃え始めた。瞬く間に火は燃え移り、薪と薪の間に積まれた小枝の葉がパチパチ弾く音が響く。だんだん炎が広がって行く──アマトは歯を食い縛った。
 『アマト……可愛い私の息子……もう泣くのはおよし、強い男の子は泣かないわ、我慢しようね……』炎の中で母さんが呼びかけている……友達と喧嘩したり嫌なことがあったりして泣いて帰るアマトにそう言っては涙を拭いてくれた母さん──
 意識が失せたように突っ立ったままのアマトをタネが輪の所まで連れ戻した。
 小枝から太い薪へと火は燃え移り、大きな炎となり始めた。遺体はすっぽり炎の中に包まれている……
 伏せっていた躍り手達が立ち上がった。炎を取り囲み、低く、静かな祈りを唄いながら、両手を頭上高く揺らしたり、地に伏したり、それをゆっくり繰り返している。
 村人の輪がざわざわと動き始めた。
 「皆さん、帰り始めたようですが、これで終わりなのですか? 」激しく燃える火を残してどうするのだろうと、ケーシー博士はタネに聞いた。
 「ええ、火葬の儀はここまでで、後は村の弔い人がこれから長い時間をかけて火の番をします」
 「その後は……」
 「明け方に、燃え残った炭や灰を片付けます」
 「片付けるんですか……あの、亡くなった方の灰とか骨などは?」
 「それは一応、別にして、村の共同墓地に入れられますよ」
 タネのあっさりとした言い方に、これも我々とはまた違った死生観なんだとケーシー博士は思った。
 死者の魂こそ大切にされても、残された体の灰とか骨に対しては淡白というか重視されてないんだな……
 「さあ、私達もここを出ましょう……」タネがアマトの手を引いた「ケーシー博士、すみませんがパシカをお願いします」
 パシカが博士に背負われると、立ち去る村人の最後に付いてタネたち一行も、この葬儀の場を後にした。
 後ろで薪が激しくごうごう、パチパチと音を上げている……アマトは幾度も振り返った。これでもう二度と姿を見ることが出来ない……闇夜に炎が火の粉を舞いながら、星空に向かい高く高く燃え上がっていった。

 アマト達が立ち去った後の火葬の場には、引き続き舞い踊る踊り手と弔い人だけが残り、村人の輪のあった場所は今は暗い闇に覆われている。
その闇の中にじっとたたずみ、この葬儀を見ていた占い婆の姿があった──婆の関心はアマトにあった。
 葬儀の輪に加わり、村人を捕まえ事情が掴めた。
 ──ふーん、親は海岸に打ち上げられていたというのに、なんであの子だけが生きてたんじゃ……それもあんな離れたドゥルパの洞窟とはな……小屋の中での事といい、謎だらけの少年じゃ──


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