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作品名:新たなる門出? 作者:RAG

第1回   始まりは突然に
新たなる門出?

 始まりは突然に
 
 俺の名前は橘 勇人。容姿も冴えず特徴は背が高いことだけ。学力は平均並みで、運動神経はちょっと自信がある。家族は父と母の他に妹と弟が一人ずつのごくありふれた家庭。

 さて、自己紹介としてはこれくらいかな。ん?何でいきなり自己紹介してるんだって?それは、現実逃避だね。ちょっとそこ!!軟弱者とか思ってないか?仕方ないだろ?ついさっきまで、俺が通っている大学に向かってた筈なのに、気が付いたら見るからに高級そうな家具が立ち並ぶ部屋に居たんだぞ!!

 すまん、ちょっと取り乱した。しかし、少し落ち着いたな。現状を理解したいし、動き回るべきなんだろうが・・・動けない!周りの家具が高級すぎて!!いや、今までこういう物と縁が無かったし、壊したらどうしようかと。つーわけで・・・

「誰かこの状況を説明してくれ!!」

「は、はい!!」

 叫んだところで、返事なんか・・・んん?返事があった?何処からだ?

「ここですよー。」

 声はすれども姿は見え「わざとやってません?」

「スマン、出てきたのが子供だったから、つい。」

 そう、声のした方を見ると、そこに居たのは、金髪の少女。肩まである髪やつぶらな瞳など、顔の一つ一つが整っており、可愛らしさと綺麗さの二つを兼ね備えている。・・・まぁ、どう見ても中学生ぐらいにしか見えないんだが。

「んで、何の用なの?お兄ちゃんは急がしいんだけど・・・。」

 主に現状把握に。

「むぅ、子供扱いされてる。まぁ、良いや。用事は貴方に説明にきたんだよ。」

 どう見たって子供だしとか、立ち直り早いなとか、どうでも良いことは置いといて、

「説明って、何の?」

「もちろんこの状況のですよ?」

 まぁ、手がかりないし、とりあえず聞いてみますか。

「そうか、なら頼む。」

「はい♪まず、私の正体ですが、貴方達の言い方では、神ということになります。」

 初っ端から、爆弾発言きたな。神様とか・・・話も進まないし、一応先を聞くか。

「へぇー。んで、なんで俺みたいな極普通の大学生に状況の説明を?」

「質問に答える前に、信じてませんよね?」

「そりゃいきなりだし、信じろって方が無理。」

「普通はそうですよね。どうすれば信じて頂けますか?」

「まぁ、人間には出来ない事が出来れば良いんじゃね?魔法とか。」

「そんなに簡単な事で良いんですか?では」

 掛け声と同時に俺が宙に浮き始めた・・・って、マジかよ!!!

「こりゃすげぇな。解った、信じるよ。」

 まぁ、手品って可能性も捨てきれないが…。

「ありがとう御座います。では、本題に入らせて貰いますね。」

 こっからの説明は長かったので、要点をまとめさせて貰うと、

1.俺は既に死んでいて、精神体のみの状態であること(服は死んだときの服)。

2.死んだ原因に神様も関係が有って、元の世界は無理だが、異世界に転生させてもらえること。

3.転生の際にいくつかの能力をもらえること。

 まぁ、こんな感じだな。

「まぁ、死んじまったのは仕方ないとして、お願いがあるんだが?」

「何でしょう?」

「元の世界で俺が居たと言う記憶を消してくれないか?」

「残念ながら、輪廻に関わるのは余程のことが無ければ駄目なんです。しかし、何故そんなことを?」

「無理なのか。いや、俺が死んで家族が悲しんでると思うと、なんかさ・・・」

「優しいんですね。でも、家族の方も貴方のことを忘れたいなんて思ってない筈です。そんな事言わないで下さいね。」

 そうかな・・・そうだと良いな。

「さて、湿っぽいのは性に合わん。これから俺が行く世界と能力について教えて貰おうか?」

「そうですね。では、まずは世界の説明から。名前はシルヴィア、魔法が発展している世界です。魔物とかも居ますよ。」

「へぇ、楽しそうだけど、俺なんかじゃすぐに死んじまうだろ。」

「そのための能力ですよ♪まずは、身体能力です。最強とは言いませんが、戦闘になっても動けるぐらいまでには上げときますね。」

 有り難いな。アニメや漫画の影響で色んな武術とかに手を出してたけど、戦闘経験は無いからな。

「次に魔力ですね。このままだと、魔法が使えないので…こちらは質・量ともに出来る限りで最高にしておきますね。あと、ついでに魔力封印具も渡しておきますね。」

 これで、俺にも魔法が使える訳か…封印具もくれるなんて太っ腹だな。

「最後に、他人の能力を得る能力です。」

 は?能力を得る能力?何じゃそりゃ?

「簡単に言えば他人の能力を盗むと言うことですね。」

「使い勝手は良くないな。」

「そんな事無いですよ?実在しない人物の能力も使えますから。」

「アニメや漫画のキャラクターの能力でも良いのか?」

「はい、そういうことになりますね。」

へぇ…ん?なら、

「某死神代行が使ってる刀はどうなんだ?」

「武器としては使えませんが、死神の能力としてなら使えますよ。」

 ふむ、中々使い勝手が良さそうだな。

「説明はこれぐらいで良いですか?」

「そうだな、あとはおいおい理解していくよ。」

「それでは、貴方に新たなる門出を。」

「あぁ、ありがとな。」

 突如現れた扉に俺は、躊躇い無く入ることが出来た。
 
 …そういや、いつの間にか神様って事なんかに、疑問なくなってたな。まぁ、本物の証って事かな


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