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作品名:おウチに帰りな。 作者:j.heen

第10回   【開幕。そして7年】娘たちとの日々 ― 騙した少女たち
私には、彼女たちから下着を買うに当たってのポリシーが有った。
・騙さない
・嘘をつかない
・嫌がることはしない

何か自分に枷を嵌めとかないと、
快楽を貪るあまり酷いことをしてしまいそうで怖かった。

7年に及んで、それらを守ることはできた。
逆にこっちが騙されたことは、何度かあった(笑)


○中学生コンビ

中学3年生の初めて売るという二人組みだった。
いつもの生脱ぎ買いパターンで、
カラオケBOXでブラパンちら撮らせてもらった後、
汚れ下着を脱いでもらう段取りだった。
片方の子に、カラオケの長ソファーで四つんばいになってもらい
後ろの方から下着の股間あたりのアップを撮影していた時、
ショーツを2枚ばきしているのに気づいた。

下着汚れフェチにとって、2枚ばきされたモノは
ハンカチのような布切れでしかない。
しかし、気づかないふりをして
全然汚れてない下着を受け取り、約束の金額を渡した。

所詮それだけの縁しかなかったのだ。
商売の基本はリピーターをつかむ である。


○ボーカリスト女子高生

高校3年生の夏休みに出会った。
歌の上手い娘で、声にチカラがあった。
セミプロとしてときどきライブハウスでも歌ってるらしい。
隔週ペースでカラオケデートを楽しんだ。
複雑な家庭事情のようで、ある時は5才の妹が同伴だった。

年が明けた1月に借金を申し込まれた。
専門学校へ行きたいから入学金を貸して欲しいと。
借用書を書いてもらい、30万円貸した。
それが彼女との最後だった。


○バレリーナの卵

バレエ一筋の娘だった。
その時は、バレエ教室で補助をしながら
通信制の高校に通っていた。
2年生だった。
3回目に会った時、バレエの講習会費用の融通を打診された。
5万円だった。
口座を教えてもらい、後日振り込んだ。
それっきりだった。


特に、借金を踏み倒した少女たちには済まないことをしたと 後悔している。
簡単に彼女たちに罪を背負わせるべきでは無かった。
人を騙すことに味を占めたのではないか?
その事をきっかけに、悪い方へ進んだのではないか?


なにごとも縁 と割り切っていても、
彼女たちの人生を狂わせるつもりは無かった。。


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