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作品名:幸せの青い毒薬 作者:果村 由鈴

第3回   処方箋3 副作用を知っておくこと
 処方箋3 副作用を知っておくこと

次の日、私は早朝の高速バスに乗ると、すぐに熟睡した。日頃の疲れが溜まっていた。それに、いつでもどこでも眠れることは私の特技だった。1時間ほど経った頃、ふと目を覚ました。その寝ぼけ眼に、美しい風景が飛び込んできた。あまりの美しさに、一瞬で目が覚めた。緑濃い麓の山々から、霧が立ち上っていた。その霧は紅葉に染まった中腹に届き、さらに雪に覆われた北アルプス山脈に吸い込まれていた。私はそれから1時間、窓の景色を楽しんだ。
バスが到着したのは8時半過ぎだった。赤りんご市の駅前は登山客や温泉客で賑わっていた。私は近くにあった観光案内所で、若杉村への行き方を尋ねた。
「ここは観光案内所なんですけれど」
中年の受付女性が、無愛想に言った。
「それ、観光名所じゃないですよね」
「では、この村の近くにある、若杉神社というのは、」
私がそう言いかけた時、
「はい、地図。それ見てください。わかりますから。」
彼女は地図を差し出すと、さっさと奥に引っ込んでしまった。
差し出された観光案内地図には若杉神社は載っていなかった。しかたがないので、私は携帯を取り出すと、若杉神社を検索した。
「ええい、くそっ、失敗した。やり直し。」
私はまだ携帯に慣れていない。すぐに広告に画面を占領されてしまう。パソコンはどうやら何とか使えるようになったものの、携帯は道半ばだ。新しい電子器具が出てくるたびに、私はいつも悪戦苦闘する。
「あった。」
数回の失敗の後、私はようやく若杉神社の検索に成功したが、大体の方向がわかっただけだった。大雑把に言うと、この赤りんご駅から北西に10キロ行ったところにある。幸い、その中途に白鳳温泉があった。私はとりあえず、この温泉方面に向かうバスを探すことにした。それはすぐに見つかった。数組の温泉ツアー客が列を作ってバスを待っていた。いた。程なくバスがやってきた。
それは循環路線バスだった。駅で降りる人たちからは、生活の匂いが漂ってきた。荷物を担いだおばあさんや、背広姿のサラリーマン、それに高校生。高校生だけは、都会と同じ匂いがした。情報でつながっている彼らには、地域差はなかった。
空っぽになったバスに、今度は観光客が乗り込んだ。私はバスの運転手に、このバスが白鳳神社に行くかどうかを尋ねた。運転手がうなずいたので、私はバスに乗り込んだ。すると、
「あんた、変わっているね。」
運転手が言った。
「ここに来たら、そんな変なところに行かないで、白鳳温泉に浸かるのが普通だよ。帰りのバスは本数が少ないから、気をつけた方がいいよ。白鳳温泉までは本数が多いけれど、このバスのように循環して、若杉神社を通るバスは少ないから。」
「わかりました。」
変わっている、か。よく言われるな。空いている席に座りながらそう思った。
私は温泉が嫌いだ。温泉が嫌いな日本人なんて、たぶん、私くらいのものだろう。だから、私は誰にも言ったことがない。私が一番くつろげるお風呂は、自宅のお風なのだ。一人だけで、清潔な湯船につかりたい。エチケットを守ったり、他人を気遣ったりしながら、本当に清潔かどうかもわからない湯に大勢の人間と入りたくない。
その日の気分で、お湯に塩や重曹を入れる。果物の皮や蓬の葉、ベランダで育てたハーブなどを浮かべてみる。そんな好き勝手に楽しむ風呂がいい。
一人暮らしって、どんどん協調性がなくなって、わがままになっていくなあ。
そう思っていたら、
「運転手さん、まだ出発しないんですか」
と、乗客の1人が言った。
「もう、出発時間は過ぎていますよ。」
だが、運転手は何も答えなかった。
と、突然、がやがやと外が賑わしくなった。一人の男を大勢の男たちが取り巻いていた。その中心にいた体格のいい男がのっそりとバスに乗り込んで来た。年は50歳くらい、顔つきも立ち居振る舞いもふんぞり返っていた。
「では先生、これで失礼します」
彼を取り巻いていた男たちは口々に、丁寧すぎる挨拶をしていた。
その男が空いている席に腰を下ろすと、すぐにバスは出発した。
白鳳温泉までは、開けた町の風景が広がっていた。所々に大きな建物が建っていた。だが、温泉でほとんどの乗客が降りると、窓の外の景色はすぐに寂れていった。乗客も、私とあの男の2人だけになっていた。
 白鳳温泉からしばらく山奥に分け入ったところで、「次は若杉神社前」のアナウンスが流れた。私はボタンを押した。すぐにバスが止まり、私はバスを降りた。驚いたことに、あの男も私に続いて降りてきた。男は道路を横切ると、すたすたと集落に向かって歩いていった。
若杉村は、周囲を急峻な山に囲まれた村だった。山の中腹や雑木林の中に、民家が散在していた。
村の東側にひときわ大きな邸宅があった。門の前に、石像が立っていた。
表札には「当台出」とあり、その横の石像の足元には『村長 当台出 金康』という文字が刻まれていた。そしてその像の顔は、さっきバスで一緒だったあの男に似ていた。
「さっきの人は、この石像の人の、息子か孫かな。」
 と、私はつぶやいた。
 この村のどこかに、あの田刀渡 亜奈さんの家があるのだろうか。私は1軒1軒、表札を確かめることにした。小さな村なので、すぐに回れるはずだ。
 だが、田刀渡という表札の家はなかった。誰かに尋ねようと思っていたが、村のどこにも人影がない。そもそもこの村には人の気配がなかった。朽ち果てて屋根の陥落した納屋、錆び付いた耕運機、窓枠が壊れて垂れ下がっている家。まるで廃村のようだった。
 村の後ろにある山の中腹に、大きな鳥居のあるのが見えた。どうやらあれが若杉神社らしい。そばに行ってみると階段があった。若杉神社、という矢印もあった。私は行ってみることにした。
 それは奇妙な階段だった。階段の脇に、大小さまざまなキノコの石像が置いてあるのだ。キノコばかりではない。頭にキノコを乗せたきつね、たぬきやうさぎなどの動物の石像もあった。動物の石像は、どれも青い提灯を持っていた。
階段を登ると、大きな鳥居があった。その鳥居の向こうには、摩訶不思議な光景が広がっていた。
境内の真ん中に、巨大な青いキノコが祭られていた。そのキノコは、大地に太い根っこのような菌糸を張り巡らせている石像だった。そのキノコを取り巻くように、さまざまな森の動物の像が並べられていた。この動物たちも、どれも青い提灯を下げていた。
キノコの像のそばに、立て札が立っていた。そこにはこう書いてあった。

アオタケ様 伝説

若杉村には古来より、森の守り神として、
アオタケ様とよばれる 青いキノコの伝説がある。
この辺りの自然林の生育が早いのは、
アオタケ様のお陰だと言われている。
さらに、アオタケ様は森の分解と更新を司るために、
満月の夜、
キツネやタヌキ、ウサギなどの動物の脳に寄生して、
森の病巣を駆除すると言われている。
村人はアオタケ様による森の恵みに感謝すると同時に
自分の脳に寄生されることを畏れていた。
そのために、この神社を建てて
アオシロ様を祀ったのが若杉神社の由来である。

うう。脳に寄生するですって。虫の体内に寄生するキノコがあるという話は聞いたことがあるけれど、何だか気味の悪い神様だこと。
キノコの像の奥に、社があった。左右に佇む狛犬は、青い大きなガラス球の目をしていた。賽銭箱にはビニールシートがかけられていた。
賽銭箱の周囲の石畳に、泥の足跡がついていた。まだ新しい、泥の乾ききっていない足跡だった。小さな足跡だった。
きっと誰かがついさっき、ここに来たのだ。
その足跡は、葉子が上ってきた階段とは反対側の、社の裏に続いていた。葉子はその足跡を辿った。葉子の来た道には、こんな泥がつく場所はなかった。いったい、どこでこんなに靴が泥だらけになったのだろう。そう思っていたら、いきなり、目の前に下り坂が現れた。靴跡はその坂に続いていた。私は駆け下りるように、その坂を下った。下りきった時、ジュク、という音がした。私は足を泥濘に踏み入れていたのだ。
おそらく湧き水でも染み出しているのだろう。それは大きな泥濘だった。私は慎重に歩いた。
突然、目の前に巨木が一列に並んでいる平地が現れた。泥濘もそこで終わっていた。私は木と木の隙間を潜り抜けた。どうやらこの木は防風林で、ここは大邸宅の庭の一角のようだった。やがて正面に古い洋館が見えてきた。明治時代の建築のような、どっしりとしたレンガ造りの洋館で、家の右側には巨大なボウウインドウがあった。
近づいてみると、家の正面に玄関があった。表札には、「赤松」という文字があった。ボウウインドウのある部屋はどうやら大広間らしかった。大きな窓には分厚い赤い色のカーテンがかかっていた。そのボウウインドウの下を回ると、裏庭に出た。
 裏庭の端に、3つの小山があった。
「まるで土饅頭みたい」
私はそうつぶやいた。だって、ほら、まるで墓標のような端木まで立っている。3つの小山に1本ずつ。そう思いながら近づくと、その木切れには字が書いてあった。

 赤松 一郎  享年76歳  2010年10月10日  没

「って、まさか、本当に、墓標かよ。」

私は思わずのけぞった。これが墓標だとしたら、この土饅頭の下にあるものは、……。
いやいや、変なことを考えるのはよそう。そう思いつつも、恐る恐る、隣の山も見た。

 赤松 二三四  享年 72歳  2010年10月10日  没

 「夫婦だったのかしら」
 私はつぶやいた。それから次の土饅頭を見ると、

 赤松 五郎  享年  55歳  2010年10月10日

三人とも、同じ日に亡くなっている。
 「事故にでもあったのかしら。」
それにしても、なんと粗末な墓だろう。お金もなかったのかもしれないが、この土饅頭からは愛情も伝わってこない。
 「ああ、何だか、気分が落ち込んできちゃった。」
もう早くこの場から立ち去ろうと思った時だった。
ふと、裏庭の先に、青い森が見えた。そこだけが青く輝いていた。
 あの、サイトのトップページにあった、青い森に似ていた。
 私は裏庭の境にも生えている防風林をくぐりぬけると、その青い森に足を踏み入れた。
 「う、わ、」
思わず歓声を上げた。
そこは夢のように美しいブナの森だった。
 木々は若く、ごつごつとした幹にも枝にも生命がみなぎっていた。秋だというのに、薄く柔らかな葉が青々と生い茂っていた。重なり合った葉と葉の隙間から陽射しがこぼれていた。風が渡るたびに、光が揺れ、葉と葉がこすれ、さらさらと鳴っていた。
青く柔らかな光に包まれた、見通しのよい、明るい森だった。ブナの根元には、白い小さなキノコがたくさん生えていた。あちこちに、小さな花畑があった。
 「すてき」
 そうつぶやきながら、しばらくの間、私は歩いていた。
 すると、突然、ブナの森が終わり、今度は茶色の森が目の前に現れた。青い森とは正反対の、見通しの悪い、暗い森だった。
それは杉林だった。細い木が密集して生えていた。そのうちの何割かは立ち枯れていた。地面はむき出しになっていて、枯れた葉や枝が積もっていた。そしてここにも、白いキノコがあたり一面に生えていた。
私はもう引き返すことにした。その時だった。
青い森の踏み分け道に、誰かがいた。
一瞬、妖精のように見えた。小柄で、頭から黒いベールを被り、黒いワンピースを着ていた。風でベールがめくれた時、ちらと女の顔が見えた。頬に皺が深く刻み込まれていた。80歳位かな、と思った。
彼女はかがんで、じっと白いキノコの群生を見つめていた。
 すると、白いキノコからふわふわと青い霧のようなものが湧き上がり、彼女の全身を包みこんだ。
 あれは何だろう。
 と、思った時、私の目の前にも、ふわっと何か青いものが飛んできたような気がした。
 突然、彼女が立ち上がって叫んだ。
「早く探さなくちゃ。」
 それから、彼女はよろよろと歩き出した。
私はそっと彼女の後をつけた。彼女は庭を通り抜け、防風林をくぐり、葦の茂みに分け入っていった。
彼女はまた若杉神社に行ったのだろうか、と、思った。もしかしたら、ちょっと危ない人なのかもしれない。
そんなことを思いながら、裏庭を通って再び大きなボウウインドウのある部屋の前にやってきた。何気なく窓を見ると、窓ガラスに男の顔が映っていた。あの、当台出の顔だった。一瞬生首のように見えた。
ぎゃあああああああああ
声にならなかった。私はボウウインドウの真下に身を隠した。心臓がどきどきしていた。
落ち着いてからそっと窓の中を覗き込んだ。彼は動いていた。忙しく部屋の中を歩き回って、何かを探していた。
幸い、あっちは気がついていない。
私は慌てて玄関脇のエントランスを駆け抜けた。エントランスは竹林に続いていた。その竹林が終わると、なんと、あのバス通りに出た。どうやら私は若杉村を一巡したらしかった。
バス停で時刻表を見ると、この時間帯にはバスは2時間に1本しかなかった。時計を見ると、もう、午後4時を回っていた。山間部の日暮れは早い。仕方がないので、私は歩くことにした。
道の両側には茶色い杉林が広がっていた。弱々しく、細い木々が立ち並んでいた。所々に倒木地帯もあった。時折、風が吹くと、茶色い細い葉がぱらぱらと散ってくる。かつて、拡大造林計画によって、経済性の低い自然林が伐採され、大量に杉の木が植えられた。だが、すぐに採算が合わなくなり、人々が林業から離れた。その結果、多くの杉林が間伐手遅れ林となった。
こいつらが私の花粉症の原因なのだ。この杉林は、春になると、大量の花粉を散らせるのだ。ったくもう。ぷりぷり怒りながら歩いていたら、杉林の中に、忽然と巨大な建物が現れた。看板を見ると、「日本森林再生機構」とあった。かの有名な、林野庁の天下り先だ。
巨大な建物の入り口には、写真がかけられていた。
「初代所長 当台出金光」
その写真に写っていたのは、あの、バスで出会った、さっきは赤松邸で探し物をしていた、あの男だった。
「あいつ、官僚だったんだ。」
私はつぶやいた。拡大造林計画の次は、再生計画か。いい気なもんだ。
私はさらにぷりぷり怒りながら歩いた。すると、小さな集落が見えてきた。
 小阪峠前というバス停があり、そばに小さな店屋があった。私は中に入った。野菜や日用品が並んでいた。その横に石釜があり、焼き芋のいい匂いがしていた。小さなレジスターの前に、おばあさんが座っていた。おばあさんはじっと私を見ていた。
そういえば、お腹が空いた。
 「焼き芋、おいくらですか。」
 私が尋ねると、
 「300円」
 と、おばあさんが言った。
 高い。
 私は声をかけたことを後悔した。だが、気を取り直して300円を払うと、芋を買った。おばあさんが新聞紙に包んでくれた。皮をむくと、ふわっと湯気が立ち、あめ色のおいしそうな焼き芋が顔を出した。
 「うまい。」
すきっ腹にすとんと旨さが落ちていく。
「あんた、何しに来たんだね。観光客じゃないね。」
おばあさんが言った。
「ええ。」
と、私は言った。
「あのう、若杉村の田力渡亜奈さんをご存知ですか。」
私が尋ねると、
「あんた、田力渡亜奈さんの親戚かね。」
驚いたように、おばあさんが言った。
「あの、五郎さんの婚約者だった、今は行方不明になっている、亜奈さんの親戚かね。」
婚約者ですって。行方不明ですって。私はびっくりしながらも、
「ええ、まあ。」
と、おばあさんに話をあわせた。すると、おばあさんはどんどん話し出した。
「そうだ、もう、3週間近くになるかの。いなくなったのは、赤松さんとこの葬式を出してすぐだった。葬式といっても、粗末なものだったが。」
「確か、赤松さん一家の3人が、一度にお亡くなりになったんですよね。」
「そう。まあ、不思議なこともあるもんだ。3人とも、老衰だとさ。」
「3人が同じ日に老衰で。」
そう言いながら、私はサイトにあった毒薬のことを思い出していた。あれは、飲むとすぐに老衰で死ねる薬だった。
「あそこの息子はまだ55歳だった。警察もずいぶん調べていたみたいだよ。いろいろ不審な点があったからね。でも、解剖しても、それらしい毒物は発見されなかった。そこで一応、自然死ということにはなっているが、警察は今でも亜奈さんを疑っている。」
 つまりあんた、容疑者の親戚なんだよ。おばあさんの目はそう言っていた。
「そもそも、あの亜奈という女は、何者だい。五郎さんとは親子ほども年が離れていた。確かに五郎さんは変わり者だったが、赤松家はこの辺りの山林を所有している、当台出家と並ぶ名家なんだ。それなのに、よそ者が上がり込んだりするから、あんなことになった。」 
 これだ。田舎では、何かがあると全部よそ者のせいになるのだ。
「亜奈さんが、町の酒場で酔っ払った時、あの山林を自分のものにして、リゾートを作って大儲けしたいと叫んでいたのは有名な話だよ。」
 それを聞いて、私は本人にも悪いところがあったかもしれない、と思い直した。
 「でも、亜奈さんの容疑は晴れたのでしょう。」
私が言った。もし亜奈が逮捕されていたら、行方不明になるはずがない。
「ああ。何しろ、肝心の動機がないからね。まだ入籍していなかったから、あの三人が死んでも、亜奈さんには何も入らない。」
そう。確かに、亜奈には三人を殺す動機がない。
「亜奈さん以外にも、怪しい人はいたでしょう。」
私はカマをかけた。そう直感した理由は、おばあさんの歯切れが悪かったからだ。その人物は、きっと、地元の人間に違いない。
「まあ、あの夜は、客が来ていたみたいだから。」
ふうん。それは怪しい。でも、その客にもおそらく、動機だの、証拠だのがなかったのだろう。私がそう思っていると、
「もしかしたら、裏山のキノコの毒にでもあたったんじゃないのかね。」
ぽつりとおばあさんが言った。
私は芋の最後のひとかけをほおばると、道の駅を出て歩き出した。
山の日昏は早い。もう、西日に山の端が赤く輝き始めていた。私は帰路を急いだ。ようやく赤りんご駅に戻った頃には、六時を過ぎていた。
私は飲み物や食料を買い込むと、予約してあった、駅近くのビジネスホテルに急いだ。


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