ビッジジ こちらS区センター B区アパート応答願います
私の名前は美穂 B区にてアパートなんぞを経営している しかも住人は妖怪である 間違えちゃ困るのは私は人間だってこと
ビィジジ はーいこちらB区アパート 名指しとはいい気分じゃないわね 何があったの? ジジィ 巨大招き猫が2体そちらに向かっている 対処されたし ……巨大招き猫ぉ? ビジジ 最初は学校に出現 靴木かずみ君を探して歩いてる模様 そのまま人に聞きながら Bアパートを目指す形になったらしい ジージー 町を堂々と歩いてるの? よくパニックにならないわね ビー 招き猫だけに なんかの催しと勘違いされてるらしい 中に人が入って動かしてるとか? ジィジジ ドスン!ドスン! あ来たみたい通信終了します 検討いのります ピー
あわててかずみを呼んで来る 「すげー本当に3メートルの招き猫だ」 「感心してないでことのなりゆきを話なさいな」 「責任取れ」 「責任取れ」 両方が一緒にしゃべる 「かすみに嫌われた」 「かすみに嫌われた」 「そりゃそんなにでかくちゃな」 「でかくなった責任取れ」 「でかくなった責任取れ」 「本当にでかくなるなんておもわないじゃないか」 「ちょちょっとまってよ話が全然みえない どういうことなの」
ことは1週間ほど前に戻るらしい かすみという女の子がいた 彼女の携帯ストラップに 2匹の招き猫がいた しかし糊付けがとれたのか 針からはずれたらしい 2匹同時に たまたま放課後残ってたかずみは 彼女からことのなりゆき 招き猫をどうしたらいいか聞かれたらしい そして猫だしそこら辺の原っぱでも放してやれば そういうことであきちに放置したらしい その時にかずみは 「3メートルぐらいありゃ 猫の門番にもなるのにな」 と答えたらしい だが3メートルになった招き猫は かすみの家にいったら怖がられ あっちいけ消えうせろとおいはらわれたらしい まさか携帯ストラップの猫がでかくなったとは つゆほどもおもわないだろう
「もう少し小さくなれないの?」 「無理だ」 「無理だ」 「どっちかひとりしゃべってくれれば いいのだけど?」 「無理だ」 「無理だ」 「森下先生の裏庭あたりならどうにかならないかな?」 「いいかもそれ」 「無理だ」 「無理だ」 「何故よ?」 「ぬれる」 「ぬれる」 「あ、紙か」 「学校の体育館とか?」 「却下。しゃべる招き猫など置けないって」 「それもそか」 「やっぱり森下先生のとこかな」 「連絡とってみる」
「あっさりOKがでたよ」 「入り口の両扉開いて横にすれば持ち込めるだろうって。」 そして招き猫は部屋の一番奥に納まった
次の日アパートの入り口を女の子がうろうろしている 30分ほど過ぎたところで紅茶を入れ招きいれた 「私、ひどいことしちゃった。あんなに大事にしてたのに 自分の招き猫追い払っちゃった」 「かずみくんのところに向かったって知ってどうしたかなって」 「そかそか」 まぁティタイムしながらまとう 「あれぇかすみじゃん」 「かずみくん招き猫あれからどうなったの?」 かずみがこちらをみる 「まだなにも話してないよ」 「じゃあこっちついてこいよ」
「森下せんせー」 「ちょっと野暮用、入っていい」 「かまわんぞ」 「こっち一番奥にいく」
「かすみだ」 「かすみだ」 招き猫ちゃんを見上げながら 「ごめんねー二人ともあんなに大事にしてたのに あっさり捨てたのに来てくれてありがとう」 「また来ていい顔見に」 「もちろん」 「もちろん」 「かすみ大好き」 「かすみ大好き」 「ありがとう。ふたりとも。ありがとうかずみくん」 「てへ。なにもしてないって。でかくなったの俺の責任だし」 「そうだ」 「そうだ」 「そういうのは心の中で言ってくれ。ショックなんだぜ」 「何故?」 「何故?」 「あー妖怪なりたてじゃ細かい心理はわかんないか」 「まずは小さくなる練習」 「どこにもつれだせないからな」 「わかった」 「わかった」
こうして招き猫の珍事件は終った
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