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作品名:SF的な超短編、2題 作者:でんでろ3

最終回   <11人いる!>と<君は一人じゃない>の2つ
題名<11人いる!>

ここは宇宙ステーション。
もうすぐ、数々の厳しい試練を乗り越えて、この最終試験に挑む宇宙飛行士幹部候
補生たちがやってくる。

「おっと、この部屋は重力あるのか」
「何だか久しぶりだな」
「…あれ、ちょっと待てよ。人数、増えてないか?」
「そうか?1,2,3,…,11。ああっ、11人いる!」
「一体、いつの間に増えたんだ?」
「さっきまで、確かに3人だったのに!」

 全員、不合格。

                                 (劇終)





題名<君は一人じゃない>

「大丈夫。君は一人じゃない」
   
先生は落ち込んで小さくなった私の両肩をつかみ、真っ直ぐに私の目を見て言った。

「先生…」

私も見つめ返す。


先生は、視線を私の後ろに移し、
「…代わりなら、いくらでもいるからね」
と言った。


私がゆっくり振り返ると、私と同じ顔をした人間が百人ほど、無表情に整列していた。


                                   (劇終)


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