くやしいけど、ごろごろしてるだけなのは、ほんとだった。 ずっと実家には帰ってなかったし、 昔の友達は、方々に散っていて、遊べる人もいない。
はあ。
空は、まぶしいな。
私も、空にはばたくように、 自由に飛び回っていられたら。
何となく高校へ行って、 何となく専門学校を選んで。
そのときどきは、楽しいこともあったと思う。 端から見れば、幸せな人間なんだろうと。
それでも、この「なにか足りない」感覚は ずっと残っている。
今日は、母さんも父さんも、帰ってこない。 二人でドライブにでかけて、小さな宿で一晩泊まって帰ってくるそうだ。 ひさびさに、出かけるということに、母さんははしゃいでいた。 父さんは楽しいのかどうかわからないけど、 まあ、はしゃぐ母をみて、悪い気はしないだろう。 けんかしたり、我慢したり、いやなこともありながらも、 つかず離れず、なんだかんだで夫婦をやってきた二人だった。
親を見ていると、少しだけ、胸がちくっとすることがある。 わかりやすく言えば、劣等感、ということになる。
二人で連れ添って生きる、ということが、 私には、うまくできたことがなかった。
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