ある朝、皇帝が目を覚ますほんの数時間前に皇帝の脳内に何かが声を掛けた。その内容は力の証明するための条件を満たすとのことだった。
皇帝はすがるかの如く脳内に直接話しかける声に言った。
「頼む、わが身が朽ち果て死す前にどうが最後の最強を・・・」
先程の者が一つ皇帝に問う。
「皇帝よ、お主の望み叶える事なぞ容易いこと。だが望みをかなえるだけではコチラに何の利益も無い。して皇帝よ、お主には一つリスクを背負ってもらう。それでも良いか?」
皇帝は冷静だった、リスクに付いて聞いた。
「よかろう、リスクとは人間を止めるだけのことよ。」
「人間を止める・・・だと!?一体どういうことだ!」
「我はそなたの最後の最強を得るべくココに参った、これ以上の会話はするつもりはない!これ以上問いを続けるのならばこれにて・・・」
「待ってくれ、受け入れようそのリスクを!だから頼む、この老いぼれに最後の最強の称号を・・・どうか与えてくだされ。」
是が非でも最後の最強が欲しかった皇帝は条件をのみ人間の姿からおぞましい”ドラゴン”へと変貌したのであった。
「そうか、これが私が求めていた”力”の最強か!すばらしい、躍動し溢れだす活気が一目瞭然として分かるぞ!!」
己の姿の変貌を見て何一つの不満もなく、皇帝はドラゴンへと変貌したことを喜んだのだ。
「願いはかなえた、これでお主は全ての最強を得たことになる。」
「待ちたまえ、先程から話を聞いているだけで姿を一度も見ておらん。是非お礼がしたい、その姿を見せておくれ。」
ドラゴンと化した皇帝は既に城内におらず、夜の空へと飛翔していた。
「よかろう、私の姿をその目に焼き付けるのだな。」
夜空の雲が少し揺れ動き、透き通った暗黒の空に大きな影が徐々に姿を現す。
「なんとっ・・・そなたは!?そんな、まさか!」
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