なんだかんだいって次の日曜日が来た、俺ときたらまだ惰眠を貪っていた。
パタパタパタ・トントントントン・カチャ
「あ〜、兄貴のやつ、まったく、ニヒッ!」
不敵な笑いをしながら右手の肘を突き出しベッドへ倒れこむ
「あ〜に〜き〜!朝だぞ〜!愛のエルボードロップ!」
舞の軽やかな体重が倒れこむ加速と共に倍になり俺の腹に食い込んだ!
「ぐへっ!!!?」
「早く起きれ〜、今日は待ちに待った日なんだから、早く早く、ご飯食べたら行くよ、」
「おまえ、もう少し起こし方考えろよ〜」
「でも一発で起きられたでしょ、あっ!じゃあこんなのが良かった?」
舞は体をクネクネしながら俺の寝ているベッドの横に座り俺の頬に手をやり 猫なで声で
「ねえ〜ん、は・や・く・お・き・て、」
静かに眼を瞑り俺の頬近くまで唇を近ずけてきたので咄嗟に
「ちょ!ちょっと待った!俺たち兄妹だぞ!それは行きすぎ!」
あせった、本当にあせった!なに考えてやがるこいつは、朝っぱらから俺の心臓はバコバコ言っている、その様子を見ていた当の本人は
「うっ、はははははははははは、あ〜おかし〜!なにマジになってるの!ひっひひひひひひひ!」
なんだこいつ!俺は朝から痛い思いをしながらからかわれていたのか、一瞬だが、妹なのに時めいてしまった自分も情けなくなり何か怒る気も失せてしまった
「舞、なにやってんの〜、兄さん起きたの〜」
下から奏が舞を呼んでいる、
「起きた、起きた、・・・ン〜別のところも起きたよ〜!」
別のところ?・・・おわっ!、俺の息子がガッツポーズをとっていた! 「早く下に降りておいで〜兄貴」
と言いながらスリッパをパタパタさせながら階段を下りていった、
俺ときたらいきり立った息子を落ち着かせ何事も無かったの様に着替えを済ませ下に降りていった、キッチンでは奏が味噌汁を温めていてテーブルには今起こしに来た 舞が摘み食いをしながらニタニタ俺を見ていた。
「なにニタニタしてるんだよ、」
「べつに〜」
あっそうですか、さっきのあれは正常な男の生理現象だ!もんくあっか!と言ってやりたかったが、これはここで収めた。
「はい、兄さん」
奏が味噌汁を俺に渡しそして舞にも味噌汁を渡して、自分のも入れてから(それじゃ、いただきます)といって朝飯が始まった。 親父とお袋は店の準備が有るので朝飯はさっさっと済まして開店の準備を始めている。
「それじゃ、飯食い終わったら俺は学校まで部長を迎えに行って来るから二人とも支度しておけよ」
まだ二人とも食べていたが俺は早々に片付け部長を迎えに行く準備をした。
学校に到着していつものようにCB1300SBを部室前に置き(既に部長のCB1300SFは置いてあった)部室に入った。
「部長、お早うございます、今日はよろしくお願いします」
実は靴の紐を縛りなおしていた、縛りながら顔を上げ元気に
「おはよ〜!ちょっと待って、こいつを縛ったら動けるから」
「あっじゃ外で待ってます」
外に出て部長のCBを見ると先日、山形先輩に付けさせていたモリワキのマフラーがなかなか良さそう
「洋介、待たせたね、」
「部長、いいっすねー、モリワキ!」
実(ミノリ)は得意げに
「いいだろ〜、音質はもちろん、少々パワーも上がってるんよ〜ん」
「へー、じゃあ今度乗らしてください、」
と言ったらキーが飛んできた、咄嗟に受け取ったらカッコいいが思いっきり俺の顔にヒット!落ちそうなところをぎりぎりキャッチ!(落としたら何されるか分らないから)
「部長〜!いきなり何するんですか、」
「乗っていいよ、家まで乗っていけば」
普段そんなことを言いそうでない部長が何と番狂わせな、でもどんなものか試してみたい
「それじゃ、お言葉に甘えて」
俺のCBのキーを部長に渡し俺の家に向かうことにする 学校から自宅までは20〜30分位のところで、もちろんバイクでの話で、車だと必ず渋滞にはまり1時間以上、公共交通機関ではバス、電車を乗り継ぎ40分位かかる。
「ん〜、マフラーのサウンドももちろん、アクセルのレスポンスがノーマルに比べると軽い、扱いやすい」
なんだかんだで自宅に到着、ガレージの前には奏と舞が俺たちの到着を待っていた。
「兄さんバイクが違うけど?」
不思議そうに奏が聞いてきた
「あっ、部長のだよ、試乗させてもらった」
「そうなんだ」
部長もバイクをガレージの前に置きヘルメットを脱ぎ驚いたかのように。
「洋介の家ってここだったの?」
「・?・」
「あたしのマンションの近くだったなんて〜」
なんと、部長のお住みになっているマンション、ここから見える!
「うそ〜!ご近所!」
思わず叫んだ俺だった。
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