20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:女の敵、強姦魔 作者:佐々木 三郎

第18回   強姦魔捕獲作戦
 強姦魔捕獲作戦


いよいよその時がきた。柴田瞳監督がリハーサル撮りしている。「距離300」とレシーバーから連絡。「スタンバイ」と監督。茂みの近くでは何も知らない大山力也君が連れ出されていた。「今晩中野良子さんと食事するかい」「本当ですか」「斉藤慶子も一緒だがいいかい」《距離30》「いい店あるかな」「それはもう任せて下さい」

島田博子は手持ち無さげに歩いている。国本、吉良達が遠巻きに見守る。根本修也たちすれ違い様に島田博子を茂みに連れ込む。5人の男が根本修也を囲むように人垣をつくる。通りすがりには気づかれない。暴走族らしき男たちを避ける様に人は過ぎてゆく。大都会とはそんなものであろう。

中野良子は茂みに近づく。横には吉良信介が付き添う。根本修也は片手で島田博子の腕を捩じ上げ背後からパンティーを下げる。慣れた手つきでを突き立てる。「騒ぐと殺すぞ」とつぶやく。根本修也が亀頭に生唾を付けて再突入図ったその時である。「助けてえ」と中野良子が叫んだ。恋する若者はまっしぐらに駆け寄ると5人の男を蹴り倒した。数秒のことである。

吉良が中野良子の肩を押す。「大山さん」「中野さん」抱き合う若き恋人たち。一カメが二人を捕える。島田博子が衣服を直して二人に一瞥を与える。背後から国本が抱きしめる。嘘から出た真。戯れの恋が。「引っ立てい」と矢野が命じたが大山力也が急所に蹴りを入れる。「大山君。落ち着いて。大事な商品なんだからもう」と矢野が制す。
どこからか松井須磨子が現れて「私は強姦魔です」と書いた厚紙を根本修也の首に架ける。「さあこのとおり言って見な」「聞こえないねえ。100回言ったら外してやるよ」公会堂の近くには人だかりがしていた。哀れな根本修也は物笑いにされていた。「もういいでしょう」と吉良信介が拉致の合図を出す。

『乙女の祈り』の取調室は依頼人が様子を鑑賞できるようにガラス張りになっている。強姦魔たちは下半身裸にされ立たされている。エロ写真を見せると臭根はむくむくと起き上がる。更に刷毛で撫でながらコンドームを着用させてゆく。「こうしないとクセーからな」とスタッフが鼻をふさぐ。(笑い声)
次はAV鑑賞。強姦魔たちの息遣いが荒くなる。その顔は鬼気迫るものがある。「狂気だな。じっくり可愛がってやれ」と吉良が指示する。島田博子が前に立ってスカートを少し下ろした。3人が射精した。「喉乾いたろう」と水を与える。ブラウスのボタンを外すと残りも射精した。

松井須磨子が「股広げてやろうかねえ」と言ったので大爆笑となった。今度は木村寛子がベッドの上であられもないポーズをとる。6本の臭根が一斉に起立する。「いいのかい、よろこばせて」「奥さんこれからが見物ですよ」
尿意を催してきたらしく射精できないようだ。「尿管が込み合っているのかい」「いえ奥さん、出合頭の衝突ですよ」「ふーん、大変だねえ。どちらかにすればいいのに」「おっしゃるとおりです」木村寛子がスカート上げる。「あんたも好きねえ」一人が出した。「ありゃ、また出した。元気だねえ」「こいつは渋滞を起こしてねえな」

やがて一人一人と顔が蒼くなる。「どうしたい」「小便が」「出せばいいじゃねえか。出すのは得意だろ」「コンドームが」尿管を締め付けている。「だから心配せずに出しな」観客席では「あんなに苦しいものかい」「出るものが出ないと」「わたしゃ3日ぐらい平気だけどね」「なんと申しましょうか、ご婦人にはお解りいただけないでしょうね」と漫才がつづく。

女たちも興味をもってみまもる。スタッフが「代わってくれ、俺トイレ」と席を外すと強姦魔たちは羨ましそうに見送る。別のスタッフが「何人やった。吐けばトイレにいかせてやる」とからかう。泣き顔で堪える強姦魔たち。
矢野はにやりと言った。「山場だな。もうじき腐り始めるぞ」「こちら様は」「大先生」「よく考えたねえ。バッサリやるより面白い。明日身代金もってくるよ。楽しみだねえ」舞台では木村寛子がパンティーに手を入れ自慰を始めた。たまらず強姦魔たちは「言いますから、全部喋りますから」と音を上げた。コンドームはまだ使えると男根に結わえられる。「それで全部か。後はないか」「ありません。本当です」「ならいい。裏をとるからここでお泊りしてもらおう。なに、3食昼寝付きだ」

柴田瞳が矢野を見る。指を丸めると「カット」が発せられる。「監督、特急で編集していただけますか。明日の午前中にいただけると幸いですが」「承知しました。みなさん引き上げるよ」犯行から自白までの一部始終が録画されているはずだ。


手形割引 へ


← 前の回  次の回 → ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 14985