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作品名:合唱物語 作者:佐々木 三郎

第22回   香川かな  谷 あや  駒込健一
香川かな 

香川京子は臨月を迎えていた。陣痛が始まったと聞き矢野は病院に駆けつける。両親の前で京子の手を握りしめ口づけする。「まあ映画のシーンみたいやね。母子ともに健康ですから心配いりませんよ」と看護婦が笑った。京子が分娩室に行っても健はそわそわと「京子以上の美人に生まれますように、いや、ちょっとぐらいブスでもいいから五体満足に、忘れ物をするな」と念仏を唱える。これに負けじと京子の母親が胎児に声を掛けようとするが父親が笑って首を振る。

陣痛の間隔が縮まると「京子」と分娩室に侵入する。「ご主人は外で」という制止を振り切って京子の手を握りしめる。「まあいいだろう。欧米並だな」「先生病院始まって以来」「でしょうね」やがて胎児の頭が見えてきた。「かな、こっちだ、おいでおいで。お父さんが抱っこしてやるぞ」

京子の手が健の手を握りつぶさんばかりに力が加わる。健も握り返す。「さあ香川さん踏ん張って。それー」「行くう、いくう」「感じるか、行ってもいいぞ、京子」

血まみれの頭が出てきた。看護婦が素早くふきとる。「一気に行ってしまうか」主治医が看護婦に言った。「香川さん、あとひと踏ん張りですよ。気張って、気張ってえ」「京子がこんなに苦しんでいるのに医者ならなんとかしろ」「こればっかりは何ともなりません、神の領域です。でも原因は貴男ですよ」「香川さん、引っ張り出しますからね、腹を絞って。せえの」「俺の子に乱暴するな、将来のミス日本だぞ」「はいはい、奥さんが気張ったら自分で出てきますよ」「京子、気張れ、気張るのだ。お前、腹が少しへこんだぞ。温泉旅行にも連れて行ってやる」「はい、あなた。頑張るわ」

胎児が全部露出した。出生だ。「お父さん臍切りますか」健が首を振って後ずさる。医者は無造作に臍をちょんと切る。看護婦が赤ん坊の全身を湯で洗う。産湯だ。「ふぎゃあ、ふぎゃあ」「これで独立呼吸説に立っても出生だ。いい声だ音程もいい、絶対音感があるのかも」「赤ん坊の産声は世界中同じ音程A音ラですよ」「いやこの子は特別だ。世界的音楽家になる。かな、ヴァイオリンか声楽か」これは15年後に現実に大問題となるのだが今はお楽しみとしえおこう。「さあお母さんのところへ行きましょう」「名前書いておこう。取り違えられては困るからな」赤子の両足に香川かな長女、母香川京子、父香川健とマジックで書いた。「京子、かなはお前に似て美人だ。お前一人に苦労をかけさせて」「いいのよ、ねえどっちが美人」「答えられないな。難しい質問をするな。それより出生証明が要る」「すぐ書きますよ。その前にここ縫っておきましょう、ご主人のために」「あいつ京子に触ったな。どすけべ」「手首まで突っ込んだのよ」「そう言われますけど処女は来ないのですよ、ここには」

香川健は出生証明を持って市役所に走った。出生届を出すと「戸籍いつできますか、妻に見せてやりたい」と問う。「2、3日で取れますよ」との返事。婚姻届の用紙はと探す。これは出生届の前に出すべきだが。記載例をみながら香川健か矢野健かを検討した。病院にとってかえす。京子はすでに個室に戻っていた。「あなた父と母です」「初めまして京子がお世話になっております」と挨拶すると京子が矢野に「あなた逆よ」と笑った。「こちらこそ、お仕事お忙しいのによく来てくださいました」「なるほど京子のお母さんだけにお若くて綺麗だ」「何よ、それ」「母が綺麗だと娘も綺麗という諺」
矢野は京子の両親に会うのは初めてだ。「娘が妊娠したと聞いて心配しましたが私の娘はいい男を選びました」「合格ですか」「十分ですよ。あの娘は子供の時から大勢の下の面倒見て来たし苦学して大学に入ったのですよ。その分幸せになって欲しい」「お母さん僕が幸せにします」「そうですか安心しました。不束な娘ですが末永く可愛がってやってください」「お母様の娘さんは気立てが良くて器量よし。こんな別品見たことないから安心してください」「あら、そう言っていただくとうれしゅうございます」「私が京子に惚れたのはちょうど19の春でした。あれから五年は経ちました。毎年綺麗になるのが不思議です」「娘が選んだ婿ならば何の不足があろうかの。今夜は飲みたい気分です」「お母さん気を付けて。飲んでるうちに襲われるかも」

健は京子の傍を離なれなかった。病院中の評判となった。「あんなご主人だと女は幸せね」「ご養子」「亭主関白なところもあるわ」健は香川京子の新しい戸籍を見て満足した。手順は前後したが、、。「かな長女 父香川健 母香川京子」とある。京子に見せるとすぐさま離婚届に署名を求めた。もう少し待てないかいだちな男である。「谷さんに子ができたのね。そういまさら離縁というならば元の19にしておくれ」「東京に来い、大きな家買ってやるから」

谷 あや

健は矢野健に戻った。谷和子の妊娠を聞いて婚姻届を提出する。市役所で待婚期間未了で却下される。『女は、前婚の解消又は取消しの日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。』のであるが、「あのなあ俺は男なんだが」「これは失礼しました。すぐ手続します」こうして健は谷和子の籍に入る。「香川さん生まれたの」「ああ女の子だ」こうして矢野健は法律上谷 健となった。実生活では谷でも香川でも大して問題はない。
谷和子の出産、あやの出生届は香川京子と同様の経過をたどった。母親が「男なら良かったのに、今度は男の子を生むのだよ」と言っていることが気がかりと言えば気がかりである。和子が親の意を受けて離婚に応じないと裁判になる。次は駒込直美だ。モニカも控えている。健が東京に戻るとき和子は離婚届に署名した。うすうす察しているようだ。ひょっとしてモニカ直美のことを、、。「見捨てないでね」「捨てはしないさ、落ち着いたら東京に来い。一緒に住もう」 

駒込健一

矢野健は東京では香川健で通している。駒込直美に近くのマンションを借りた。直美が身ごもったことと直美の後継者育成には時間が足りないからだ。通勤時間が節約できる。直美の同級生が父親を亡くし仕事を探していたので採用した。彼女は大手町の大手不動産会社に就職したが父親の看病の為に退社したらしい。松崎敬子(たかこ)は直美の親友と聞いて採用を一任したのだった。
ところがである、敬子は八頭身で顔も女優夏目雅子並みなのだ。神田の生まれで陸上をやっていたよういうので香川健は大いに気に入ったのだが、島崎社長が浪漫建設にくれという。2年間香川事務所に出向とした。ただし、この間に宅建主任に合格しないと首という条件をつけた。健の叱声が復活した。「走れと言ったら走るのだ、行く先はまた指示する」「はい」「やれ」「はい」

直美は臨月まで勤めるといったが悪阻がひどい日は休ませた。白虎組の白川虎治郎がやって来た。「先生事務員さん代わったのかえ」「社長に手を出されないよう匿った。で今日は」「不法投棄がばれて許可取消ですわ」「廃棄物の中身は」解体廃材を群馬の山中に捨てたようだ。「社長、不法投棄をすぐに撤去すること、今後2度とやらないことを約束するなら話をつけよう」「約束します」「そこは天龍のしまだろ、仁義切らないと」「わかっております」「公害課に行くぞ」


都庁はいつも混んでいる。公害課では香川健を見て奥に通される。林係長が応対する。「これを提出に参りました」と誓約書を示す。林は席を立って課長と伴に帰って来た。「白虎組の処分停止ですか。担保は」「ありません」「悪質かつ再犯ですからな」「誠に申し訳ありませんす」「こちらは」「白虎組組長白川虎治郎だ」「先生の顔を立てるか」と課長が提出代行 行政書士香川健の職印を指して言った。
都にすれば撤去が一番であり処分は言訳である。「先生、これがクリーン大地搬入第1号になりますかな」とは完成検査を早めますよと言う意味だ。「組長、今すぐ天龍へゆけ」と追い立てる。白川は深々と頭を下げる。「だいぶ弱ってますな」と林係長が後姿を見遣りながら言った。「この前、群馬県公害課長と隣りあわせましてね、先生のことをいろいろ聞かれました。とくに先生の手形は落ちるかと」課長は撤去の約束守ってもらいますよと言っているのだ。

香川健は以上のことを島崎社長に報告して白虎組の事あとは良しなにと頼んだ。島崎は「大鹿の系列で拾ってくれそうな所を当たっています」と読み筋どおりとの顔をした。「先生、来月うちは隣に引っ越しますがここ全部借りてくれますか」「それはもう願ったり叶ったりで、10年後にはそうなれるか思っていました」「廊下を挟んで向かい同志ですな。それに同じ造りでしょ、この壁は取り除けるそうです」

ということは2室を共有できる。異存はない。松崎敬子がお茶を運んできた。まず香川の前に置いた。「バカ野郎、まず社長にお出しするのだ、やり直せ」「はい」「そこでお茶お持ちしました」という。言って見ろ」「はい」「こっちへ」「はい」「そこでハイは要らない。やり直し」「お茶をお持ちしました」「そこへ」
松崎敬子はテーブルに置く。「失礼します」「それも要らない、黙って一礼する」「やり直し」「はい」「それでいい、かけろ」「はい」「次は服装、膝上スカート厚化粧ハイヒ-ル厳禁」「わかりました」「これから駒込のところへいって夕食の支度をしてやってくれ。俺は出かけなくてはならない」「かしこまりました」


松崎敬子は直美を訪ねる。「敬子」「先生に夕食準備頼まれた」「今日は合唱の練習日だから飲んでかえるのよ」「そうなんだ」「どう」「それがね、どやされてばっかし」敬子が一部始終を話す。「私なんか毎日泣かされたわ」「先生から1万円もらったのだけど」「ローヒールとパンタロンでも買えということよ、派手なのは嫌うからね。食事しながらゆっくり話しましょ」「そうね、直美の方は」「悪阻がね、でも敬子と話していると出ないわ」食事しながら直美が語る。

私も毎日泣かされたわ、でもこれ程私に向き合ってくれる人がいたかと思った。私にだけ当たるの。そのうち見込みのない子にはちゃらちゃらすることがわかってきた。愛情の反対は無関心、関心は愛情の始まり。直美が惚れたの。まあね。決め手は。仕事の教え方かな。なんでも語学だって、単語を憶える。次は意味。しばらくすると何故その単語を使うかだって。そうか、私もやってみる、でも処女を差し出すほどでも、ほかには、具体的に。ふふふ、高いわよ。処女代?恩に着るから教えて。
ノートの左に単語を書く。右に意味、使い方を埋めてゆく。なるほど。日付を書いておくとどれ位で憶えたかがわかる。ふーん。でね、勉強なんて単語がわかってするものだって。行政書士試験は。過去の問題集を買って来てとにかくやるの、わかってもわからなくても。なんか禅問答見たい。そうなの、解らないとわかったかですって。私ちんぷんかんぷん。わからないのはすぐ答を見る、それでもわからなければパス。次に行くの。そう、一週間でやらされた。で。最初からやり直し。そんなので。と思うでしょ、ところがわかるのが一つ二つ出てくるの。不思議ね。三度目になるともっと増える。解かる問題が。ええ、四度五度で半分ぐらいわかってきた。うそ。ほんと、そしたら民法概説を読まされたの。大変だ。これまた外国語を読む感じね。辞書がいる。そうなの、でも読み飛ばし、でも二度目は少しわかった。どうして。わからない。魔法ね。ある日ほらと法律辞典をかしてくれたの、学生時代に使ったものだったのね。それで。概説書と法律辞典を併読したの。わかってきた?ええ、少しずつ。すごい。でね、眠くなると問題集をやるの、すると民法はほとんど解けるのよ。信じられない。あと憲法と行政法は問題集の解説で十分だって、でも私法律辞典を読んだの、そしたら受かった。1年で?よし宅建もそれでゆくか、受かったらご馳走してね。逆でしょ、敬子が奢るの。

その夜、健は11時に帰って来た。「一人見る夢は直美」「いいことあったのですか」「女声合唱団と中田喜直の混声合唱曲をレコーディングすることになった、今日は初練習」「きれいな方いました」「目移りして練習にならなかった」「楽しみですね」「あと2回合同練習して録音だ」「どこで」「キングレコード」
やっと松崎敬子に気づいたようだ。「泊まってもらうの」「未成年者のくせに外泊か、親の愛情薄い子は憐れだね。俺の娘は門限8時」「あなたお風呂は」「シャワーして寝るか」健は風呂場で練習を復讐しているようだ。「中田喜直って夏がくれば思い出すの有名な作曲家でしょ」「小さい秋みつけた 心の窓にともしびを」「そうそう、メダカの学校、雪の降る町を」


健が風呂から出てきた。「ビールはどちらにしましょうか」「麒麟に決まっているだろうが」「録音はいつなのですか」「来月といってた」「発売されたら買います」「おう買ってくれ、しかしよく看ると松崎も美人だな、ヌード写真撮るか」「ええっ」「直美の見せてやれ」「恥かしい」「同級生に見られて恥ずかしいことはあるまい」「敬子は美人だから」「いいから見せてやれ」
松崎敬子は直美の写真集を見て親友が羨ましかった。写真は直美の内面からにじみ出る美をとらえていた。「松崎も宅建受かったら撮ってやる」「取ります」「余は酒が過ぎたようじゃ。先に寝る。奥はゆるりとするがよい」「殿おやすみなさいませ」健が席を立と「いい旦那様ね」と松崎敬子が言った。やさしかった父を重ねていたのであろう。

それからも松崎敬子が直美を訪ねてきたことは新婚の二人にとって有難かった。敬子にとっても同級生に触発されてめきめきと実力をつけていったから有難かったようだ。直美が次々と新人を採用していったが健は新人には何も言わなかった。それでも新人たちは確実に成長してゆく。人を信頼して育ててゆく香川健に島崎は改めて感心した。周囲を幸福にしてゆく男だな」「本当、私は最初見た時から男だと思ったよ」「お前もそう思ったか」「ええ、松崎さんも駒込さんみたいになると思うわ」「宅建とるかも知れない」「うちの社員は誰も受からないのに」「受験勉強は集中度。根拠法を理解しているかだ」「香川仕込み」「だよな」

三月後駒込直美の身体が安定してきたのを見て島崎夫婦は身内だけの祝言を企画した。解体全面改築予定のビルを会場にしたのが面白い。ホテルの出張サービスを利用した。紅白の幕で囲うと式場の雰囲気がでる。これなら何人来ても大丈夫だ。ステージに新婚さんを座らせて立食パーティー形式だ。社員の家族をよべば福利厚生にもなろう。写真は健の意向で山本浩に依頼した。ところが20人ほどの学生を連れてきた。ご馳走目当てであることは明らかだ。「日当は3人分だけですが厚かましく大勢で」「まあいいだろう。みんなで新婚さんを祝ってくれ」と島崎は笑った。がこれが学生たちと女子社員との縁になるとはおもわなかった。またカメラマンが多いだけに面白いスナップ写真がたくさん撮れたのだ。

当日は平服でと言っておいたが出席者はそれなりのおしゃれをしてやってきた。松崎敬子は持ち前のスタイルで場を盛り上げる。顔出しだけの来賓を含めると100人越した。直美の両親もうれし涙を流す。祝電には群馬県庁公害課一同、町長、西本元氏が披露された。クリーン大地が祝辞を述べているところに天龍組、白虎組の幹部がやってきた。一瞬場が白む。
祝辞が終わったところで両組長が一斗樽を二人で抱えてステージに登る。「先生おめでとうございます」「ありがとよ、恋女房だ、手を出すなよ」「へえ、わかっております」新郎がマイクをとる。「兄さんたちも中でやってくれ、忙しいのにありがとよ」と白川がマイクを取り上げ「ではここで新郎から新婦への愛の口づけを」とはやす。健を見上げる直美にそっと口づけする。キャー素敵!「ご来賓の中にはこんな時もあったと思い出されている方も多いことでしょう」と白川がささやくと拍手と歓声が。新郎新婦が挨拶して回る。

さらに3月後直美は男子を出産、健一と命名。今度も所帯主を駒込直美で婚姻届を出したが直美は間もなく離婚届に署名させられるとは思いもよらなかった、それだけ幸福の絶頂にいたのだ。母親と松崎敬子が代わる代わるやって来ては家事を手伝ってくれるので直美は育児に専念できた。健も以前に増してやさしくしてくれる。ついに孫可愛いやの母親がマンションに居ついて健一の世話をしだしたので直美は職場に復帰した。
そこには直美の写真が掛かっていた。「恥かしいわ」「いいじゃないか、未来の所長」新人たちが力をつけてくると不思議に建設業許可、経営審査、産業廃棄物関係の仕事が増えてきた。直美を補助者として登録したので健は都、区に出向くことはほとんどなくなった。

事務所経営も安定してきたのだが人生予期せぬことが起こるものである。健が直美の写真集を見ていると松崎敬子が「宅建受かりました」と言ったのだ。「まさかお前が。合格を証するものは」敬子はむっとして受験票と合格番号お見せしますと顔をふくらました。
健は島崎社長に松崎敬子の合格祝いと浪漫建設への復帰を相談しに行った。「復帰はうんと言いますかね」「出向を解く、それですみますよ」「どうでしょうかね」「お茶をお持ちしました」と敬子がやってきた。「そこへ」健は応接セットに座る。敬子は島崎、健の順にお茶を置く。「松崎、座れ。只今をもって当事務所の職を解く。原籍に復帰せよ」


敬子は涙ながらに訴えた、「敬子を一人前と認めたのよ」と直美が笑った。しかし親友はライバルでもある。行政書士試験に受かっている直美も宅建を取ると言い出した。敬子も行政書士に挑戦すると言う。二人のライバル意識は事務所と浪漫建設のレベルを引き上げていった。島崎は直美の宅建を当てにし出した。従業員5名ごとに宅建主任者が必要だからだ。浪漫建設が10人を超えるのは時間の問題だ。「松崎と駒込の相互乗り入れですか」「まあ、できれば」晩年健野健は「ライバルが人を育てる。一流投手は一流打者が育てる。一流行政書士は一流行政マンが育てる」と語った。逆もまた真であろう。 


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