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作品名:旅する写真家 作者:うすしお

第8回   8
「痛っ」
ドアノブを握った瞬間だった
手に痺れるような痛みが走り、即座にドアノブから手を離す
                                      
幼い少女は俺が痛がっている様子を見て、意地の悪い老婆のように笑う
                                    
「分かってたのか」                       
                                
「さぁて、どうかな? 安心しろ、二度はない」
                                
俺は短くため息を吐き、半信半疑で再びドアノブを握が        
この小生意気な少女の言うとおり、二度はなかった
                               
「二度はないと言ったろう?」
                                    
(要らぬ一言を......)
                                     
俺は出掛けた文句を呑み込み、ついにドアを開ける
                                    
                                    
ドアを開けて、俺は驚いた
                                    
そして、何かが始まった、と同時に思う
                                   
                                  
「ようこそ、記憶の部屋へ」

驚く俺に、幼い少女が静かに言った
                                    


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