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作品名:旅する写真家 作者:うすしお

第6回   6
幼い少女の口から、紛れもない俺の名前が発せられた
                                
一瞬、時間が止まったように思えて、その間にさまざまなことが頭を駆け巡った
                                   
ここは何をする場所で、この少女は誰で、なぜ俺の名前を知っているのか
                             
すべてがあまりにも突然で、まともな反応ができない
                           
「ハハハ、言葉も出ないか。まぁ、確かに見ず知らずの人間に名前を言い当てられたら、驚くも無理ない」
                              
「一体どういう・・・」
                                
ようやく俺の口から言葉がでかかるが

「とりあえず付いて来こい。話はそれからだ。あとそのデカイ荷物はそこらに置
いとけ」
                                  
幼い少女の言葉で断ちきられる
                                  
少女は俺に背を向けてスタスタと一つしかないドアの前に立ち、俺を見る
                                    
「なにをしている。早く来い」
                                 
まだ頭の整理が付かない俺は、小生意気な幼い少女に従うしかなかった
                            


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