町の外れに停めてあったバイクのカギを外す せっかく金を貯めて買ったバイクだ、盗られてたまるか、と何重にも掛けたカギがなかなか開かない 通行人の目線を気にしながら、ようやくカギを開けてバイクにまたがる エンジンを掛けて一瞬エンジンが大きく唸り、やがて安定したのをみて、ヘルメットを被った 兄貴のヘルメットだから少し大きい (元気にしてるかなアイツ) そんなことを思いながらバイクを発進させた 兄貴と言っても双子で、アイツも俺と同じくカメラマンをしている 同じ事務所に所属しているりのだが、今は別行動だ あの編集長に頼み込んで、どうしても行きたかった国に行ったらしい 俺も付いて行くと言ったのに、なぜか頑なに断られた 編集長も口を告ぐんで教えてくれず、俺をこんなところまで飛ばしやがった
でもまぁ、アイツのことだ元気にやってるだろう
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