「ここはもういいかな」
無限に広がる青空の下で、俺は一人呟いた
全てのことを掌握したようなこの青空を見ると
すべての悩みがどうでもよく思えてくる
昨日、遥か彼方の国にいる編集長に怒られたことも
(考えても仕方ないか、次行こ)
こんな浅い考え方でよく生きてこられたな、と思う
この町ではあまり収穫も得られなかったので、そろそろ次の町に行かなければな らない
そこで、俺は大きなバックパックからここ一帯の地図を取り出す
(さて次は、っと...)
いままで寄った街や村にはバツの印を打っていた
この国で印がないのはあと一つ
(できれば行きたくなかったな) もう昼だ
今からこの町を出て、次の町につく頃には夜になっているだろう
|
|