この作品に対する感想・要望
2010年08月21日(Sat) 20時56分
投稿者:斉藤努 ID:1DcefkIgbI
(続きです)
軽そうな会話の中に大きなテーマが隠れていて面白い構造だ。
人間のサガ、滅びゆく世界、弱き人々、絶望、運命、暴力、自殺
いったい誰が救うのか。
我々の他にいない。
そんな勇気をもらった。
きっとロックにそのヒントが隠されている。
女性達は清廉でいて影がありミステリアスで
彼女達は何者なのか気になって読み進めた。
細かい描写が真実味を帯びまるで占師のように
フィクションを事実と思わせる
魅せ方が本当に上手い。
とても面白かった。
2010年08月21日(Sat) 20時55分
投稿者:斉藤努 ID:1DcefkIgbI
語り口の文章が読みやすい。方言も良い味を出している。
世を皮肉った若い登場人物達に好感を持てた。
私は、悲劇よりも喜劇のほうが描くのが難しいと思っているが
ユーモアがふんだんに散りばめられておりセンスに脱帽した。
「僕」の暗い過去と現在はその闇に飲み込まれそうになった。
“深淵を覗けば深淵もまた見返している”
(ニーチェ『善悪の彼岸』)
その深淵に飲み込まれぬよう手を差し伸べてくれるような
光、救い、軽さ、ユーモアが小説には必要なんだと私は思う。
それが叔母の存在や先輩達と交わす会話にある。
明と暗が上手く中和されている。
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