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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第98回   孫を泣かせるなよな・そのT
 近くに住んでいる娘家族は、私にとっては心強いパートナーになっている。
お互いに持ちつ持たれつの関係を続けている。

 娘は近くの医院でパートで看護師として働いている。
娘の旦那は、転々と出張を重ねながら仕事をしているので、留守がちである。
娘が夕方3時間の勤務がある時は、孫を預かって食事を一緒にする。
孫は小2と小5なので、手はかからない。むしろ食事の支度などは手伝ってくれる。

ある日も、孫と3人で食事を始めた。おっさんはまだ帰って来ない。

「じいじ、遅いねぇ また飲んでるんかなぁ。今日も飲んで帰って来たら叱ってやろか」

 下の孫の言葉は、毎回自然に出て来る。
この孫は、誰が見ても私にそっくりだと言う。仕草も、話し方も、考え方も…
私がいつも口にする言葉が、そっくりそのまま孫の口から飛び出してくる。
3人での食事が終わっても、帰って来ない。その内、娘が仕事を終えて、先に帰って来た。

「あれ、まだ帰ってない?やっぱりあそこに止まってた車は、じいじの車やったわ〜
何でか知らんけどプ○ミスの駐車場にあったよ」

「えっ?プ○ミス? お金でも借りてるんやろか、えらいこっちゃ! あかんがなぁ
でもその近くにいつもの飲み屋があるやろ? そこへ行ってるのと違う?」

「お金を借りてるのと、飲んでるのとどっちが嫌?」と娘が聞く。

私「そりゃぁ そんな所でお金を借りてる方が嫌やわ」

娘「私もそっちの方が嫌や!」

それからの娘の行動は早かった。
「ちょっと見て来る!飲み屋にも行って覗いて来て現行犯でとっ捕まえてやる〜」

孫二人も車に飛び乗って行った。


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