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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第96回   妄想・そのT
 耐え難い同居生活は、次第に私を狂わせる。正常な神経が保てなくなる…
プウタローで役立たずの男がだんだん疎ましく、邪魔者になって来た。
夜、おっさんは一旦ベッドに入り2〜3時間寝たあと、トイレに起きてくる。
私はまだリビングでパソコンしたり、テレビを観たりしている。
用を足した後、トイレから出てすぐに二階に戻らず、一階の和室で寝転がる。
こんな事は、しょっちゅうある事だけれど、この日の私はついにキレた。

 ふっと気がついた。トイレを出た後二階へ上がる足音がしなかったなぁ…
嫌な予感がして和室を覗いたら、案の定 寝てるじゃないか。
夏は布団の必要もなく、大の字に寝て高いびきをかいて、起きる気配はない。
階段の電気は明々と点いたままだし、二階へ上がってみたら部屋の電気は点いてるし
テレビも点けっぱなし、エアコンも効き過ぎるくらい効いている。

 キレた!キレた〜〜〜!!

「あんたぁ〜またここで寝てるんか! テレビもエアコンも電気も点けっぱなしやんかぁ! ふざけんなよ! 稼ぎのないもんがこんな無駄をしてええのかぁ! アホタレ!」

「どこで寝ようが わしの勝手じゃ! うるさい! ここで朝まで寝たるわ! グチャグチャ言うなぁ!」

「あかん、二階へ上がれぇ! 自分の部屋で寝ろぉ〜何もかも点けっぱなしやろがぁ、もったいないやろ。消して来い! 早う消して来い!」

しぶしぶ起き上がって、立とうとするけど、ふらついて立てないおっさん。

「ふん、ざまぁみろ! 何で歩けんのか考えた事あるか? クソ酔っ払いめがぁ〜」

おっさんは1、2歩歩いてこけた。左右にふらつき、3回こけてようやく階段へ…
まったく見てられないわ。これ程までに変わるか? 人間て…


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