頼んでようやく担当医が現れた。 術前の説明どおりに指は切断したとの事。 脇のリンパに転移が見られたのでリンパ節を1個切除した事など…… こんな簡単な説明くらい ちゃっちゃとしろよ!
おっさんは 喋りにくそうに
「オシッコが・・オシッコが・・」と言う。
気になるみたい。 で、私はニンマリ……
「管が入ってて自然に出てるし心配せんでもいいんや。もう帰るよ〜」
いやはやもう冷たい嫁で。 その分娘とお嫁さんが至れり尽くせりで、ちょうど良いバランスが取れている。
私はもう一つ気がかりを抱えているので、そっちが心配だった。 おっさんは病院に居る限り私が心配しなくても一番安全地帯に居る訳で。
モモの病院に電話してこれから迎えに行く事を伝えた。 時間外ではあったけれど、モモを連れて帰りたかった。 きっと先は長くないと思われる。 少しでも私が看てやれる時間を作りたい。 か弱きものの存在は私を奮い立たせてくれる。
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