前にも書いたと思うが、預金の利息が無いに等しくなってからは郵便局の簡易保険に枠いっぱいまで入った。 2年おきに入って行った。これは貯蓄目的である。 3年、5年経過すると30万、50万が下りて来るお楽しみタイプを、1年おきに順番に下りる様に工夫しておいた。 満期までの楽しみである。 なので、減ることは無く、むしろ臨時収入が結構美味しかった。 掛け金の支払いが毎月20万円近くあった。 ま、言うなればおっさんの商売のお陰と言えばお陰か。
おっさんに「もう働く必要ない、私が何とかする」とは言えない。 一気に気がゆるんでしまうのが怖かった。 働け働けの尻叩きは私の大事な仕事なのだ。 私のヘソクリ程度のお金で安心したわけではない。 入って来るものが無くて、出て行くばかりでは いつかは底をつく。 この先何があるか分からない。 老後の不安は常に付きまとった。 でもなぜか私にはお金も付きまとった。 今までと変わらず普通に生活していられる事が不思議だった。
おっさんは悪びれる様子もなく、釣り仲間と遊びまわる日々。 ちょっと前までは自分のプレジャーボートで出かけた釣りだけど、ボートは売り払った。 後は仲間が誘ってくれる。
どっちもどっちのキツネとタヌキ以外の何物でもない。
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