生活費を貰えなくなって、1ヶ月・・2ヶ月…… 1年・・2年……と過ぎて行った。 10年間の我が家のバブル時代は終わった。
リタイアした時 おっさんは55歳。 この年齢で一線から退いたおっさんは抜け殻のようになっていた。 月々のものが渡せなくなっても、おっさんは私に何の言葉もかけなかった。 「悪いな」とか「何とかやって行けるか」とか おっさんの口からは 何も聞いていない。
今日まではプータローでも明日は何か仕事を見つけてくるかも… 今は考え中で、また何かするんだろう… その内、いい知らせがあるかも…半分期待して、半分はもうやる気がないかも…
私自身もどこに身を置いていいか分からない状態でイライラした。 イライラの原因はおっさんの呑気な魚釣りにもあった。 何をするでもなく毎日の様に海へ行っては魚釣りをしていた。
実は借金もそのままにしていたし、商売をするために借りていた広い土地や倉庫など 商売を辞めてからも月々払い続けていた事が分かった。 支払いの催促の電話がかかって来るようになって、その事を初めて知った。 事後処理を何にもしないままで、放ったらかしにしていたのだ。
早く整理して借金を無くしてくれないと、先の見通しも立たないじゃないか。 まったくだらしないヤツ。
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