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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第6回   そのU
 会社の規約に反した行為、売らんがための違反行為なのだろうと思われるが、辻褄を合わせるつもりでいたのだろうけど、入院中のためにそれが自分の手で出来なくて露呈してしまった。

お金に関わることなので私に内緒にしたかったのは分からなくもない。

何やってんだぁ このアホが。

営業所の所長の席を追われ末端のどうでもいいような部署に追いやられ、悶々としていたようだった。

それでも私には何も話さない。


そんな時、営業所の部下の人たち5人の連名で私宛に一通の封書が届いた。
それには貸したお金を返済して欲しいと言う内容が書かれていた。

金額的には20万円くらいで大したものではなかったが、その名前の中には、私も知っている、かつてうちにも何度か食事に来た人も居る。
一人ひとりの金額は少ないけれど、この人達にまで迷惑をかけたのかと思うと、おっさんのした事に腹が立った。

私自身の顔にも泥を塗られたような気分だった。
お金は返す事が出来たけれど、問題はそんな事ではない。

何も事情を話してくれないおっさんを責めた。


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