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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第46回   そのV
 よほどの事がない限りガサ入れなんてあり得ない。
何かやらかしたんだ。
以前テレビで、ガサ入れは早朝の6時に決行するというのを見た記憶があった。
やっぱり、おっさんはろくな事してないんだ。
いったい何が起きたのか、もう!
 
 娘と息子にすぐに電話した。この事を言わねば……
もしもこれが間違いだったら、警察を訴える事が出来るのか、息子の友達に警察官がいた事を思い出した。
この友達に調べてもらおうと思ったのだ。
でも考えてみれば、いくら友達でも 警察官に警察のした事を聞くのはおかしいか。
頭に血が上ってる私には、藁にもすがりたい思いだったのだ。
おっさんにかけられた容疑も捜策の理由も聞かされていない訳だし、早とちりかも知れないのに。

 後で冷静になり、この日の事を思い出してみた。
男達はみんなそれぞれが ラフなスタイルで 刑事らしからぬ格好をしていた。
釣りにでも行くような格好だった。
釣りの時のベストを着ている男や、半そでのTシャツを着て綿パンを履いている男。
ポロシャツ姿の男も居た。
車は少し離れた場所に駐車していたらしい。
こんな住宅地に、しかも早朝にいかにも刑事って男が4人も歩いていたらおかしい。
警察も一応気を配ったつもりなのだろう。

 何を探していたか? 
トカレフと言う拳銃で、銃刀法違反だそうな……
間違われたらしく、だいぶん後になって比較的近い住所の男(組員)が逮捕されたと新聞に載っていた。
ロシアと絡んでいたがために疑いをかけられたようだった。

迷惑な話やぁ……

こんな体験、誰がする?
もう笑うっきゃない!


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