20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ
 ようこそゲストさん トップページへ ご利用方法 Q&A 操作マニュアル パスワードを忘れた
 ■ 目次へ

作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

最終回   もう、笑うしかない
 アクシデントてんこ盛りの私の半生。予期しない事の連続だった。
きっと今後も何かが起きる予感がする。穏やかに静かに老後の生活を送る自信は無い。
残念な事に、私はおっさんの前ではいつも恐い顔をして構えていた。
笑顔で会話することをすっかり忘れた寂しい人生が悔やまれる。過ぎた事は取り返せないのだから、頭を切り替えて行く必要がある。

 しかし……やっぱり、恨みつらみを言うのだろう。
あと何年? もしもおっさんが私より早くに死んだら、それで奇麗さっぱり解放されるのだろうか。
私自身がクタクタの老人になってから、あいつ、やっと死んだのかと……
これは嬉しくもなんともないじゃない。そんな事よりも、きっと私があいつを介護する事になり、ボケたのを幸いに恨み事を言いながら、私も同じようにボケているのではないか……

 ああ、もう何も考えたくない! とにかく今を楽しく生きなくては後悔する。
ここまで来たらもう、笑うしかない! 笑うしかない! 笑うしかない! 
途中で放棄せずに、いや 出来ずに来た自分自身の責任でもある。 




 人生って、こんなもんでしょ。

 逆らっても、きっとおんなじ。

 やり直しても変わりない。

 これが私の生きる道、生きてきた道。

 もうひと踏ん張り、闘ってみるか!

 
                                  終わり


← 前の回  ■ 目次

■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 22232