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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第110回   そのU
 借りた金額には上限の限度額があるために大きくはない。
一社だけならば、の話。
借りては少し返済してまた借りるの繰り返しでゼロになる事は無い。
長年こういう借り方をしていたらしく、返済不可能で追い詰められたのだと思う。

 これを整理するために、以前にお世話になった弁護士さんに相談したらしい。
この手のCMを最近良く目にする。
相談してもお金がチャラになると言う事もなく、結局私に言えないものだから、二人の弟から返済のためのお金を借りた事が分かった。

 弟からの借金も、かたくなに口を閉じたままで、まだウソをつこうと必死だった。
鬼の形相で捨て身になった私の態度に、やっとその硬い口を開いた。
弟二人から借りた金額が合わせて80万円。弁護士さんへの解決報奨金が15万円。
銀行のカードローン50万円。プ○ミスへ50万円プラス利子。(私には正確な金額は知らされていないが、かなりの高額)
これらをトータルすると、160万全額と私が用意した数十万のお金が借金返済で出て行く事になる。

 呆れるほど上手く出来てるわ。
私に何も言わずに、手続きもしなかったのも頷ける。
どうせバレる事を なんで怒りを更に上乗せしてしまうかなぁ。
 うそつきオヤジの行動を信じる事の出来ない私は、同伴してすべての入金返済などを確認して回った。

 おっさんの手元にはもう一銭のお金も無いはず。
この借金騒動の後、私が週に一度、小遣いを渡すことにした。
最低限必要な金額、ガソリン代とお昼の食事代。
あれば使ってしまうので、余分なお金は持たせない事にした。
最初は 神妙にこれで足りると言っていたのに、徐々に文句を言うようになった。

「こんなもんで足りるか」と催促するようになった。

 私が働いているわけでもなく、収入は年金だけである。
分かっているのかいないのか、どこまで私のお金を当てにしたら気がすむのか。

 こんなどうしようもない人間を捨てたら罪?もう私は完全に縁を切りたいと思った。
ここまでウソをつかれてお金にだらしなくて、働かない人間をまだダンナとして家に置いておく?
いくら私が強くても、心が折れてしまったらもう立ち直れないよ。


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