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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第109回   大ウソ!・そのT
 年金の手続きをもうひとつし忘れているのが気掛かりで、しつこく言う日が続いた。
何回目かには

「手続きはしたし もうすぐ振り込みがあるはず」と言った。

「絶対にしてきた」と、真顔で言ったので、やれやれと安心する。

 しかし、何週間待っても振り込まれた様子が無い。
おかしいと思ってもう一度聞いたら、それでもちゃんとしたと言い切った。
もしかしてウソをついてるかもと思いながらも、半信半疑で待ち続けた。

 するとある日、年金基金の仕事の整理をしている者ですが、という男性の訪問があった。

「企業年金基金はもう国が廃止した事業なので、まだ受け取っていない人のために、こうして訪問して手続きを勧めています」

と言う事だった。

「おかしいですね、主人はもうだいぶん前に済ませたと言ってましたよ」と言うと

「いえ、まだ書類などは送られて来ていませんので多分まだだと思いますが…」

これでウソをついてたと言う事が分かった。

 早速この事を話したら、それでも「手続きはした」と言う。
どこまでウソを言うかなぁ……なんでこんなバレるようなウソを?

 確か、まとまって160万円ぐらいありますよと言われた。
それを一括で貰えるとのこと。今の我が家にはありがたいお金ではないか。
なぜしつこいほどにウソを言うのか……

 後になってこの時の事が、裏にそういう事情があったのかと分かったのだ。
当然家計費の足しにできると思い込んでいた私は、またもや愕然とさせられる事実を知る。
結果的にはこの手続きは済んでいなかった。
なぜそれほどまでに頑なにやらなかったかのか……

 実は借金があった事が判明したのだ。
以前にプ〇ミスの駐車場に車が止まっていたことがあって、それを娘が仕事帰りに偶然見た。
それを指摘した時、車を止めていただけで 近くに用事があったと言った。
その時は確実な証拠もなかったので、その話は流れてしまった。


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