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作品名:もう・・笑うしかない 作者:ののはな

第108回   そのU
 脱げない下着を、必死で脱がそうとする孫二人。
それを見て、悪いけどお腹を抱えて笑い転げる娘と私。
6年生と3年生が頑張ってる。孫にこんな事をさせて恥ずかしいとは思わないのか。
 病的にガリガリのおっさんは、こけまいとして壁に手を当てつかまり立ちしている。
なんとも見てられない光景ではあった。
それにしても濡れた感覚が分からないぐらいマヒしてるのか?

 飲んだら乗るなを 毎日のようにして言う。
これはもう、馬の耳に念仏で何の効果もない。とにかく事故が怖い。
飲酒運転で捕まると新聞にも載るぐらい厳しい。
こんなヤツと闘うのは相当のエネルギーを要する。

 ある日、車のキーを隠した事があった。
仕事に出かける訳ではないし、どこにも影響は無いはず。
外へ出て行きたければ徒歩で行けと言ってやった。
おっさんは仕事もないのに毎朝出勤するかのように同じ時間に出掛ける。
これも無駄なことだけど、家に一日中いられても困るのだ。
隠したキーも、結局はもっともらしい用事を言ったりしたので出さざるを得なかった。

 まったく無駄な生き物に見える。
家の事は何にもした事が無いし、しようともしない。
役立たずの男なんて粗大ゴミでしかない。
リサイクルも不可能な、埋め立てゴミと同じに見える。

 仕事を探している様子もなく、働く気力もなく何が生き甲斐なのかと思える。
甘えでしかないと思う。
社会の落後者と言うか、ただの臭い老人である。


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