ようこそゲストさん
■ 目次へ
作品名:
恋わずらい
作者:
ひな
第5回
背中あわせ
背中にうつる、ここちよい熱
すこしだけ力をぬけば
おなじくらいの重みがかえってきて
なんとなくうれしくなる
こつん、と
あたまも重なって
くすり、と笑う気配
すう、と
呼吸も重なって
なんとなく
眠くなってしまう
(ね、)
いつもは言えない言葉も
するり、とすべりでてくるかもしれない
まるでゆめのなかみたいで
(・・・すきだよ)
それはまだいえないことば
ふと聞こえるサイレンのおと
ああ、ゆめがさめてしまう
いつか、言えるようになるのかな
いつか、きみの重みと溶けあう日がくるのかな
← 前の回
次の回 →
■ 目次
■ 20代から中高年のための小説投稿 & レビューコミュニティ トップページ
アクセス: 1054