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作品名:愛のロジック 作者:bk201

第8回   8
プルルルルル。
携帯の音がして春が電話に出た。
「はいもしもし、ああ分かった、今からそっち戻るから、うんよろしく。」

「母さんたちから?」

「そうだけど、栗谷さんは一人で帰れるか?」
春が心配そうに言った。

「ねえ、そのさん付けやめて、栗谷か楓って呼んで。」

「じゃあ栗谷、俺たち送っていけないから気をつけて帰れよ。」
そう言って、僕たちは、別行動をとった。


「匠は、今日楽しかったか?」
春は、僕のほうを向かづに聞いてきた。

「楽しかったけど・・・どうしてそんなこと聞くの?」

「いや別に、何となくだよ、何となく。」
春は、何でもない振りしてたみたいだけど、僕には、どうしても大丈夫には見えなかったんだ。

「そっかなら良いや。」
でも聞く勇気なんか僕には、なかったんだ。聞いたら、なにかが壊れてしまいそうで。

「遅いわよ!二人ともどこに行ってたの?」
母親がそれぞれの息子に聞いた。

「ちょっとそこまで・・・・かな〜。」
二人は、口をそろえて同じことを言った。

「まあいいわ、それよりお腹空いたし、早く行きましょうか。」

「そうね。」
二人は、楽しそうに見ていた映画の感想を言いながら目的地に向かった。

そこの予約を取った、洒落たレストランは、親しめそうな雰囲気を出しながらも、高級感を漂わせたレストランだった。

「なんか、もっとしっかりした服で来たほうがよかったかな。」
僕は、どうしようもない事に後悔をした。

「いいじゃん別に、どんな格好でも飯の味は変わらないぜ。」
春はそう言って、バイキング式のレストランから、好きなものを欲しいだけとりまくっていた。


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