「匠〜俺だけにしてってどういうことだ?それはつまりあれか、団体行動がしたくないからっていう理由で俺を売ったのかあいつらに?」 春が、半分ふざけながら聞いてくる。
「そっそんなんじゃないよ!だって、僕がいたら迷惑って顔してたし、そう言ったほうが良いかなって思っただけで・・・。ごめん。」 何となく僕は、罪悪感で謝ってしまった。
「うーん、なんか、俺のほうが罪悪感でいっぱいだ。」
「ねえ、私も混ぜてくれないかな?」 突然楓の声がうしろからしてきた。
「栗谷さん?どうしてここに居んの?さっきの奴らは。」 春は、驚いた顔をして聞いていた。
「私は、あんなのとつるみたくなかったのよ。誘われて断れなかっただけ、だから逃げてきちゃった。」 楓が、可愛らしく笑いながら手へっと舌を出した。それは、もちろん春に向けてのものだった。
「ふーん。まあいいけど、俺たちもう少ししたら親からの呼び出し来ると思うぜ?」
「二人は親と来てるの?」 楓は、高校生にもなって珍しいという目で見てきた。
「俺たちはさ、かなり小さいころから、親同士が仲良くてたまに家族同士で食事行ったり、映画見たりするんだよね、今日もそれで。」 春は、めんどくさそうに説明した。
「そうなんだ、なんかそういうのって良いね。ねえ私も混ぜてほしいな?」
「いや無理だろ。だって今日は、親が食事する場所予約して、四人て言っちまってるみたいだし。」
「そっちじゃなくて、貴方達の仲良し関係に私も混ぜてって言ってるの!」 楓は、鈍感と言ってるみたいに言った。
「別にいいけど、匠も良いよな?」 春は、なぜか僕にまで確認をとっていた。
「うん、良いと思うよ。」 僕は、楓と仲良くなれる気がして嬉しかったんだ。
「じゃあ、これで皆友だちね!」 「友だちじゃなくて親友な!だろ。」 「そうだね。」
その後三人で行動して、アイスクリームを食べたり、洋服を見たりした。
「結構楽しいな、三人でなんかすんのも。」 春は、本当に楽しそうに笑いながら言った。
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