「まだいいじゃない、それより、私匠君と話がしたいな。」 そう言って楓は僕に近づいてきた。
「ねえ、匠君と春って、仲いいよね?幼馴染とかか何か?」
「そんな感じ、えっと、幼稚園から一緒なんだ。」
「へえ、じゃあかなりの仲良しだね。」 楓は、優しく微笑んだ。
「そうだね。それより、楓さんは友達とかと一緒に帰らなくてよかったの?」
「私は、同じ中学のことかいないんだよね。それより、中学の時の春ってどんな感じ だったの?」
「今と変わらないかな、運動で来て頭良くて、顔も奇麗で、今も僕の憧れかな。」
「そっか、でも、同じ高校きたってことは、匠君も同じぐらいの学力ってことでしょ?」
「それがさ、春が僕と同じ高校行きたいなっていいだして、ランク結構下げたんだよね。」
「ふーん、なんかそれって、春がかわいそうな感じがする。」 一瞬、表情をなくした楓だったが、すぐに元の笑顔に戻った。
「あっ別に、攻めてるわけじゃないわよ、ごめんね、変なこと言って。」
「良いよ、僕もそれ思ってたんだ、春は本当は僕に気を使ってるだけじゃないのかなって 、なんかすごく悪い気がしてたんだ。それより、僕たちもそろそろ帰ろうよ。」
「そうね。」
その後、僕と楓は校門まで一緒に帰って、そこからは別々の道で家に帰った。
「ただいまー。」
「お帰り。今日はどうしたの?遅くない。」 母が、心配してように聞いてきた。
「図書室寄ってきたから、遅くなっただけ。」
「そう、ならいいんだけど、それより早く着替えて頂戴お隣の桜井さんと、出かける ことになったのよ。」
「それって、春もいるの?」
「当たり前でしょ。急いできて。」
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