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作品名:愛のロジック 作者:bk201

第2回   2
僕はというと、変える準備をするほうだったのだが、春が来たのでそれを中断した。

「なあ、今日一緒に帰れる?」
春が、僕に笑いかけながら聞いてきた。

「うーん、僕さ今日は、図書室に行って早速本何があるのか確認したいんだよね。
だから時間かかるし、先帰っていいよ?」

「そっか・・・俺今日用事あるんだよな、でも、俺も図書室行きたいな〜行ってもいい?」
春は、何かと僕と一緒に居たがる、今思えばこれが僕への訴えだったのかもしれない
と思う。

「あのー、君達これから図書室行くの?」
楓が、おもに春を見ながら声をかけてきた。

春はいつもは、人懐っこい顔で初対面の人でも話すのに、今日だけはそれをしなかった。
そのため僕が返事をした。

「そうだけど・・・君も行くの?」

「・・・あっそうなの、だから一緒に行かないかなって思って、どうかな?」

「僕はいいけど、春はいや?」

「良いに決まってるじゃん!」
春がいつもの、人懐っこい笑顔に戻った。

それから三人で、図書室に行き三人の見たい本を探していた。
それでも、楓は春の近くに行って楽しそうに春に話し掛けていて、春もそれにこたえていた。

でも、僕は駄目だった。
僕は、初対面の人が苦手で、気がつくと二人から離れたところで本を探していた。

それがしばらく続くと、ケータイのバイブレーションが鳴りだした。

「もしもし、・・・あっ、ごめんなさい、忘れてた、・・・ごめんて、今から帰るから。」
そのケータイは、春のもので、どうやら無視していた用事で電話がかかってきたみたいだ。

「あのさ、俺帰らないといけないから、ごめん、一緒に帰ろうって言い出したの俺
なのに・・・じゃあ先帰るね。」
そう言って、春が図書室から出て行った。

残されたのは、僕と、楓だった。

「・・・あの、じゃあ僕たちも帰る?」
僕は、この空気がだめで、帰ろうと提案した。


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